シュピのこえがきこえる。
「ジュセさん、こえがかぼそいです。大じょうぶですか?」
「ちょっとねてないだけだから、大じょうぶだよ。」
シュピのねごとがうるさいせいだなんていえない。きっと、すねるだろうから。
「そうですか…。」
「たべるものとか、かたよってませんか?」
「シュピと同じものたべてるから、大じょうぶだよ。」
たべても吐くだなんていえない。きっと、心ぱいするだろうから。
「そうですか…。」
「…みぎうでのキズ、いたくないですか?」
「ちょっときんが入っただけだから。大じょうぶだよ。」
もう、みぎてはうごかないだなんていえない。きっと、つらいだろうから。
「そうですか…。」
「いま、さびしくないですか?」
「シュピが近くにいるから、だいじょうぶだよ。」
「わたしは、さびしいです。ジュセさんにあいたい。」
シュピは、かなしそうなこえになる。
「わたしは、もうたえられないです。ドアをあけてください。ジュセさんにふれたい。」
わたしだってあけてあげたい。
けど、それはどうしてもできないのだ。
「ごめんね。」
わたしは、何ども何どもあやまった。