(ホームドラマのノリで)
ジョニー「Heyダニー! マットを食べさせてやろう、おなかいっぱいにだ!」
ダニー「ワーオ、ジョニー、太っ腹だあ。……ひょっとして、もうマットを腹いっぱい食べた後なのかい?」
外野< HAHAHA
ジョニー(ぐるりと目を回して)「おいおい、ダニー、マットの食べすぎでもうこれ以上マットが食べられないからお裾分けするんじゃないんだぜ」
外野< HAHAHA
ダニー「そうかい。何かの嫌がらせかと思ったよ」
ジョニー「もちろんさ。ちゃんと味見済みだよ」
ダニー「」
外野< HAHAHA
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ダニー「……マジで?」
ジョニー「マジさ! カネはいらない、どんどん食べてくれ」
ダニー「いや、マットを本当に食べたのかって聞いてるんだよ」
ジョニー「もちろんさ! うちのワイフが腕によりをかけて作ったんだ」
ダニー「」
外野< HAHAHA
ジョニー「ここんところ一週間マットが続いててな」
ダニー「」
外野< HAHAHA
ジョニー「彼女、上達も早いんだよ。おそらくステイツで一番美味いマットを作れるのは彼女じゃないかな」
ダニー「…………まあ、そんなランキングがあれば確かに一位独占もあるのかも知れないが」
外野< HAHAHA
ジョニー「ただ、ちょっと奥ゆかしいところがあってな。信じてくれないんだ。本当に美味しいのかって、何度も。まるで信じられないようなものを見る目で」
ダニー「」
ジョニー「(指をパチン)そう、そんな目だ」
ダニー「」
外野< HAHAHA
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ジョニー「だからワイフに言ってやったのさ。マブのダニーを連れてくるよ、あいつだって美味しいって言うに違いないって」
ダニー「」
ジョニー「そしたらあいつ、こう言いやがった。『ごめんなさい、ほんのジョークのつもりだったの』」
ダニー「そりゃあそうだろう」
ジョニー「『アメリカ人はステーキとゴム製のサンダルとの区別がつかない、ってジョークを聞いたから、半信半疑で出来心でやっちゃったの』」
外野< HAHAHA
ジョニー「アメリカ人ってどうしてこんな偏見を持たれてるんだろうな」
ダニー「全くひどいもんだ。俺たちは皿の上に何が載ってても気づかないイギリス人じゃないっていうのに」
外野< HAHAHA
ジョニー「そうとも、アメリカじゃ焼きたての美味しいサンダルなんて家庭料理の部類だものな」
ダニー「」
外野< HAHAHA
ジョニー「まあ、そんな訳で、お前も彼女を説得して欲しいんだ」
ダニー「勘弁してくれ」
ジョニー「そう言わず助けてくれよ。マジで家庭の危機なんだ。彼女は今日の結果によっては離婚して国に帰るとまで言うんだよ」
ダニー「そりゃあそうさ。俺だって国に帰りたいよ。……帰る国が他にあるならな」
外野< HAHAHA
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ジョニー「冷たいこと言うなよ。俺は彼女の作るマットが大好きなんだ。一生食べたいと思ってる」
ダニー「うーん、この」
ジョニー「彼女は泣き崩れた」
ダニー「そりゃあそうだろう」
ジョニー「彼女は訴えるって言ってる」
ダニー「作らなきゃいいのにな」
ジョニー「あなたは何を食べても美味しいとしか言わないって言うんだ」
ダニー「夫婦円満の秘訣にも弱点があったんだな」
ジョニー「君が披露宴のスピーチで教えてくれた教えをずっと守ってるんだ」
ダニー「」
ジョニー「皿だってオレが洗ってる」
ダニー「」
ジョニー「もちろん、時々はオレが作るんだ。彼女の料理より上手いから、そのせいかもしれない。ジェラシーかな」
ダニー「いや、それは違うだろう」
ジョニー「ダニーの靴箱から時々失敬するサンダルの焼き立てを振る舞うんだ」
ダニー「それだ、間違いない。君の仕業だったのか、あれは!」
外野< HAHAHA
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ダニー「いったいなんちゅうことをしてくれたんや……」
ジョニー「すまない。確かに彼女の料理を食べているより、少し恍惚とした表情を浮かべていたのかも知れないが……」
ダニー「ジーザス……」
ジョニー「彼女は訴えるって言ってる」
ダニー「そうしたほうがいい」
ジョニー「訴えられるのは君だ」
ダニー「ええ!?」
外野< HAHAHA
ジョニー「もちろん、やめてくれと言ったさ」
ダニー「当然だとも」
ジョニー「そしたら、彼女は条件を出してきた。君がゲイで、靴を誰かに食べさせることが趣味の変態で、夫であるオレをたぶらかしていないと証明できたら訴えない、と」
ダニー「なんだ、簡単じゃないか」
ジョニー「君が俺と同じように今日彼女のこしらえる特製のマットを腹いっぱい食べているのを見てくれれば、彼女は信じてくれると言ってる」
ダニー「」
外野< HAHAHA
(♪でーっれでーっれでー。幕、暗転)