第十章 おわりに
■白紙だった第十章
いよいよこのシリーズもこの章で最後となりました。内容に漏れがあったり、話が前後したりしないよう
第1章を書き始めた時には、既に第9章までの
プロットは出来ていたのですが
先程まで、この章だけは白紙でした。
ぼんやりと最後は、オススメの家具・庭具でも
紹介しようかと考えていましたが、
このシリーズは、ご自身でスタジオ製作に
チャレンジしたい方に向けて書いた日誌。
オススメの家具は今まで紹介したスタジオに
全て置いておきましたので、
皆さん自身のお気に入りをそこから見つけて
頂ければと思います。
という事で、最後は今までで最も反響のあった
「光(照明)を使ったスタジオ」について
もう少し深掘りしていきたいと思います!
■光スタジオを作ってみました
さっそく教材用セットを作成してみました。
文字数の関係でポイントを絞って説明します。
例によってセットは公開しますので、どんな家具を
使用しているのかなどは現地で確かめてみて下さい!
ちなみに、上、下、右、左、手前、奥と全方位に
バンバン光をあてています。
セット場所
グレン雪原 13929-2 2F
※間違って1Fに迷い込まないようご注意下さい
こちらは先程のセットを拡大した写真です。
フラワーモビールという家具を使用しているのですが
右手前に写っている花が表から見たところ、
左手前の葉っぱメインが裏から見たところになります
奥にも同じ家具を裏面でチラ見せしているのですが
右側の葉っぱは、やや黄緑、左側は薄緑に
見えますよね。
同じフラワーモビールでも、あてる光の色や強さに
よって、これだけ表情を変えてくれます。
光の強さは、照明の数だけではなく
照明と照らす家具との距離で
調節できる場合もあります。
上の写真では、奥と、右側から光をあてている為、
奥の葉っぱが手前より明るく、
そして右奥の葉っぱだけが黄色く変色しているのです
奥にあるシマシマの壁(水晶の間仕切り)も
右側が紫色っぽく、左側が青緑っぽく見えるのは
右側からの光の影響です。
この右側にある紫色の光の正体は、
手持ちの提灯を持たせた、きせかえドール2体です。
かなり広範囲まで照らすことができます。
光(照明)セット作成の際は、
どんな照明家具を選択するか、も大事ですが
照明を何と組み合わせるか、
照明を、どう使用するかまで意識すると、
照明一つで様々なバリエーションが生まれます
照明に限らず、家具の特性を理解すると
表現の幅が広がります。
家具や家キットの持つ新たな魅力を引き出し
それらを活かして素晴らしい世界を作り上げること
これをしているのが、
ベテランハウジンガー(沼人やガチ勢とも言う)
と呼ばれている人達なんだろうな~と思います。
↑おまけ
階段上を撮影スポットとしたTIAMのセット
普段頭上にある照明やキットの天井部分が
目の高さにくるよう設計しました。
■スタジオ作りで最も重要なこと
最後に、スタジオ作りにおいて、
これだけは外せないという
ポイントについて話をします。
ここ、卒業試験に出ますよ!!
スタジオ作りで最も重要なこと。それは、
「ハウジングをしている瞬間を何より楽しむ」
に尽きるでしょう。
スタジオを公開すると多くの方から反響を頂きます。
反響を頂くと嬉しくなり、2軒、3軒と作るのですが
その内、反響によって一喜一憂したり、
他人のスタジオが気になってしまったり・・・
まあ、あるあるですね。
これは、スタジオTIAM公開前日の話です。
TIAMは、大ベテランのりるさんと2人がかりで
1ヶ月以上の時間を費やし作成したスタジオですが、
それでも、スタジオは流行り廃りがあるので
やはり時間の経過と共に客足が途絶える事は、
避けられません。
従って、いつかはこのスタジオも
解体する日がくるかも知れないと、
りるさんに話したところ、
「1週間後に壊すと言われても構わないよ。
作ってて楽しかった」と言ってくれました。
潔くてカッコイイ!
作成時間を楽しむ事が出来れば、
支払った分の対価は充分に得たと思えるはず。
それで良いんだと思いますし、
そういうスタンスの方が案外上達も
早いのでは?と思います。
(超えるべき壁は自分自身ってやつです)
スタジオは撮影者ありきのハウジングですが
無意味な自己犠牲や競争心に捕らわれるなど
他人にモチベーションを委ねない事が重要です。
■さいごに
以上で、終了となります。
最後までご覧頂きありがとうございました。
あくまで自己流ではありましたが、
このノウハウが少しでも誰かのお役に立てれば
嬉しく思います。
スタジオ製作で、今日から君もモテモテムキムキだ!