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野生の森ガール

あや

[あや]

キャラID
: BD162-617
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 109

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あやの冒険日誌

2021-09-16 20:38:52.0 テーマ:その他

Dream of death #7(オリジナルストーリー)

最近いきなり夢を見なくなった。

どうしてだろう。

もう終わったのかな・・・

でも、すけくんのことは解決していない・・・

まだまだ何か続きそうだ・・・・・。






学校では、明日と明後日に期末テストが行われる。範囲も広くなるし、やる気を出して勉強しないと。

クラスのみんなは楽しく友達と話をしているけど、内心ピリピリしているんだろう。



今日もすけくんは来なかった。

だが、小さな異変があった。

・・・加藤さんの様子が、おかしいのだ。


加藤「・・・・・・」

今日は一日中誰とも喋っていなさそうで、雰囲気を皆は感じ取っているのか誰も話しかけない。

いつもは強気なのに、どうしたのだろう?


授業の休み時間、お手洗いに行くために席を立ち、加藤さんの席の横を通ると。


加藤さんの机には、なんと教科書が・・・・・

「えっ」

びっくりして、思わず声が出てしまった。まずい。だいぶまずい。


「あっ、ごめんなさい・・・きょ、今日は元気がないね・・・」

私はこう紛らわして、急いで横を通り過ぎた。
すると。

加藤「・・・ちょっと待って」

加藤さんから呼び止められたのだ。

「な、何でしょう・・・?」

加藤「ついて来て」

殺されるんじゃなかろうかと怯えながらついて行くと、加藤さんは悲しそうな目で、こう言った。


加藤「あんたに勉強、教えて貰いたいの」

「えっ」

とてもびっくりした。加藤さんが・・・私に?

加藤「・・・別にいいでしょ」
そうぶっきらぼうに言うと、恥ずかしそうに話し始めた。

加藤「私、昔からあんたに嫉妬してたの。いつも完璧で・・・だから私、あなたをどうしても超えたくてこんな態度とってたのよ。強気に見られてるけど・・・あんたと比べたら全然弱くて・・」

そう言って加藤さんは泣き始めた。

加藤「今度の期末テストで成績が悪かったら・・・親に私の大切な服を全部捨てるって言われて・・。私の大好きなファッションを、奪われるなんて信じらんない。私はファッションが生きがいなの。だから・・・だから、今回ばかりはお願い・・!」

加藤さんはこんなにつらかったのか。だから、私の夢で泣き叫んでいたのか。

加藤「親はどっちとも医者なのに、私頭悪いから・・いい成績なんて取れるはずなくて・・。
ずっと劣等感に苦しんでた。ずっと劣等感が纏わりついて一時も離れない・・・!!!もう私を苦しめるのはやめてほしいの!!」

さぞ苦しかったろう。
私でも、そんな環境にいたら劣等感を持ってしまうかもしれない・・・。
彼女は彼女なりに、一生懸命だったんだね。

私と同じで、ファッションで自分の価値を・・・。

いや違う。

加藤さんはファッションが好きだ。
でも私は勉強が好きじゃない。

好きなものと好きじゃないものを頑張るのは、それぞれ理由が違う。

好きなものは一直線に愛しているだけ。

でも好きじゃないものは・・・何かに利用しているだけだ。

加藤さんは、私とは違う。
加藤さんは、しあわせだなぁ・・・。

「そうだったんですね・・・。加藤さんのこと、羨ましいです」

加藤「どうして?」

「好きなものがあるって、幸せですよ」

加藤「あなたは勉強が好きなんじゃないの?」

「いえ・・・一回も勉強を楽しいなんて思ったことは無いです・・・自分の存在価値を見出したいだけですよ」

その証明が、部屋にはってある大量のテスト用紙だ。
それを眺めて、ああ、私って、すごいなぁ。価値のある人間だなぁって、思うための材料。

勉強する目的なんてそれ以外ないのだ。

加藤「そうなの・・・。悲しいわね」

「はい・・・でも、加藤さんのために役に立ちそうです」

私がこう言うと、加藤さんは微笑んだ。

加藤「じゃあ、今日の放課後、私の家にくる?」

「いいんですか?」

加藤「いいに決まってるでしょ。感謝としてフルーツケーキをご馳走するわね」

「ありがとうございます・・・!私、フルーツケーキ大好きなんです」

加藤「ふふふ、そうなのね。っていうか、もう敬語やめない?なんか、こっちが恥ずかしくなってくる」

「え・・・あ、はい。いや、うん。わかった・・!」

その後私は、加藤さんの豪邸で勉強を教える事になったのだ・・・。




???『そんなあ!!!!!ぼく、ぼく・・・あいつの胸の内を暴いて、恥をかかせてやろうと思ったのに!!!!!くそっ、失敗だ。自分から晒すなんて、とんだ馬鹿者だよ!!!!

  ・・・でも、ぼくは諦めないよ。絶対に。

それに・・もうすぐ"完成"するしね・・・!』
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