【今日は二日目の期末テストも終えて、ホッと一息。
それと、加藤さんのグループの子たちとも友達になった。
皆優しくて、いい方向に行っているのではないかと思った。
思いたかった。】
最近もっと学力を強化するため、塾に行き始めたのだが、そこで新しい友達ができた。
その子は由香里ちゃんと言った。
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由香里「よろしく!私は由香里。今日からがんばろうね!」
講習が始まる一日目に、話しかけてきてくれたのだ。「あ・・・よ、よろしくお願いします!」
由香里「敬語やめよ~wタメ口でいいよ!」
「わかった!(加藤さんと同じこと言われた・・・)」
私達はこうして仲を深めていった。
一緒に街に出掛けたりして、思い出もたくさん作った。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■由香里ちゃんは私より頭が良くて、毎年ある県模試で一位を取ったことがあるほどの実力者。
とても尊敬しているし、大好きだ。
・・・だが、その由香里ちゃんが。
ー夢に出てきたのだ。
由香里「フン・・・あんなの、価値もないわ・・。
あんなのと付き合ってる私が、可哀想だわ!」
由香里ちゃんは暗闇の中でこう言っていた。
誰のことを言っているのだろう。
考えたくもないが・・・・
私ではないよね?
今日は塾なので、不安を覚えながら行く事になる。
怖いけど、聞いてみよう。私の夢を見ていないか。
-塾の帰り-
教材や文房具を片づけながら、言ってみる。
「ねえ、由香里ちゃん」
由香里「なあに~?」
「今日・・由香里ちゃんが夢に出てきて・・。」
こう言うと、由香里ちゃんはびっくりしたような目で、
由香里「ユカちゃんもみたの!?」
・・・と言った。
「私、どんな感じだった?」
由香里「うーん、何かに怯えてるけど、幸せを感じてそうで・・・『すけくんがいなければ・・・』って言ってた。すけくんって友達?ストーカーでもされてるの?」
「あ、いや・・・まあ・・。」
由香里「ふーん?まあ、何かあったら言ってよ」
こんなに優しい由香里ちゃんが、私のことを嫌いと思っているのだろうか・・・。
いや、解決するためには、行動する事が大切だ。
「由香里ちゃん・・・私のこと、嫌い?」
由香里「・・・は?」
空気が一瞬で凍り付いたのが分かった。
聞いてはいけない事だったのか。やっぱり・・・
由香里「嫌いかどうかって・・・そりゃあ、自分より頭悪い人間とは、到底付き合いたくないけど?」
ドクン。
ああ、終わった。やっぱり当たっていたんだ。
それを思うと同時に、自分の自信が崩れていった。
ガラガラと激しく音を立てて。
これまで積み重ねていた努力が、泡となって消えていく。
私はもう・・・。
価値が、ない。
もう壁一面のテストの点を見たって、劣等感や自分の価値は埋められなくなった。
とても大切で、尊敬していた友達に、裏切られた。
心臓がぎゅっと締め付けられるような感覚がする。
私は塾を飛び出した。
「・・・・・っ」
ここで泣いちゃダメだ。人目がある。
必死で堪えながら、人の気配がない道に出る。
すると、自分の口から、
「うわあああああああああ!!!!!!」
と信じられないような雄叫びが出てきた。
そこからはもう止まらなくて、一人で叫んで泣いて、底なしの絶望を味わった。
???『あ、上手く行ったみたい。うふふ・・・。順調順調。今度はあいつか・・・』