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野生の森ガール

あや

[あや]

キャラID
: BD162-617
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 109

ライブカメラ画像

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あやの冒険日誌

2021-10-07 18:59:08.0 2021-10-12 22:06:03.0テーマ:その他

prologue #5(オリジナルストーリー)

目が覚めたとき、体に強い痛みを感じた。

「うう・・・・」

周りを見ると、瓦礫の山で、すけくんもカズも見当たらなかった。

起き上がって2人を捜そうとすると、体は血まみれになっていた。

ズキズキと痛む胸を傷だらけの手で押さえながら、打撲したであろう傷だらけの足を引きずりながら歩く。
「すけ・・くん、カズさん・・。どこ・・?」

しばらく歩いていると、誰かのうめき声が聞こえてきた。

???「うう・・ん・・アヤミちゃ・・ん、カズ・・うう」
声のする方を覗き込むと、そこにはすけくんがいた。
「すけくん!!大丈夫?あっ・・・・うう」
大声を出すとずきりと胸の傷が痛む。思わず声が出てしまった。

すけ「アヤミ・・ちゃんこそ、だいじょうぶ・・?」
すけくんは瓦礫に挟まれて動けなくなっているようだ。
すけ「僕は、普通の人間より痛覚がないから、だいじょうぶ・・・。カズを捜してきて・・」
笑いながら、でも苦しそうに、すけくんは言う。
「待って・・すけくん、挟まれてるじゃん・・・。いくら痛覚が少なくたって、息、苦しいでしょ・・・」
すけ「うふふ・・・うう・・ん。僕、少しじっとしておくね・・・カズをよろしく」
そのまますけくんは目を閉じてしまった。
すけくんのいる所からは血が流れてきているのに。
このまま体を圧迫されていると、血が止まってしまって、早く助けないと時間が経ってから助けても急死してしまう事がある。
体も小さいのだから、リスクは高まるだろう。失血死の可能性だってある。
「だめ・・・すけくん死んだら、駄目でしょ・・」

そう言うとすけくんは閉じていた目をゆっくりと開いて、
すけ「僕、幽霊だから、大丈夫・・・あはは」
と言った。
「っ・・・・ごめんね、息苦しいと思うけど少し待っててね・・・」
・・・私は涙をこらえてカズを捜しにその場を離れた。

_____その後捜して見つけたカズは、上半身を脱いでいた上に爆発現場の近くにいたので、爆発をもろに受けていて体は酷い状態だった。
「・・・こ、これじゃ、助からない・・・!」

カズは目を覚まさない。恐る恐る首筋に手を当てて脈拍をはかると、トクン・・・・トクンとわずかに心臓が動いていた。

ホッと息をついて応急処置ができないか考える。
そう言えば自分も応急処置をしていなかった。すけくんは瓦礫から助け出してからだ。
近くにあった布切れを拾って、全ての傷口を強く縛る。他に何か出来ることはないだろうか・・・。
アジトから病院に運ぶにしても、2人も無理だし、そもそも行く体力はない。

命のタイムリミットが迫ってくる。

・・・!、そうだ。薬草だ。

アジトを出て、庭に栽培されている適当な薬草を採り、カズの傷口に当てる。
当たっていたのか、血が止まったのでそのまま布切れの中に薬草を入れた。

医学にも精通していない素人にはここまでしか出来ない。
応急処置を終えてすけくんの所へ向かった。

すけ「お・・・・お、か・・えり」  
すけくんは前より意識が朦朧としていた。

「遅くなってごめんね・・・!!庭にあった薬草、採ってきたから、傷口に当てるね」
瓦礫の隙間を縫って、ここから見える傷に薬草を当てる。
「大きな傷はどこ?」
流れ出していた血はどこの傷口からなのか聞いてみると、すけくんは腕だ、と言った。
すけ「腕が、千切れてる・・・かも」
「・・・っ!待って、傷を縛るから・・腕、出せる?」
すけ「ううん、腕が動かない・・」
「・・そっか」
私は痛みを堪えながら瓦礫を動かし始めた。でも、慎重に動かさないと二次被害の可能性がある。
ゆっくりと瓦礫をどかしていると、だんだんとすけくんの体が見えてきた。全部どかさなくても腕を縛ることはできるだろう。
すけくんの腕を布切れでぎゅっと縛ると、うう、という声が聞こえた。
すけくんは顔を歪めている。
「ごめんね、流石に痛いよね・・。」
腕に刺激を与えないよう、丁寧に薬草で覆っていく。やはりすけくんの腕は千切れていた。
「うっ・・・」 
千切れた腕が近くにあるのに気づき、私は吐き気を覚える。 
すけ「あ・・気持ち悪いよね。あんまりみない方がいいよ・・・ふふ。」

すけくんに申し訳なさを覚えながらも、私はとうとう地面に嘔吐してしまった。
すけ「だいじょうぶ・・・?少し、休みなよ」
「ごめんっ・・・!はぁ・・・。少し、休ませて貰うね」
そう言うとすけくんはうん、と優しく頷いてくれた。
瓦礫の上に寝てしばらくすると、大人数の人の声が聞こえて目を覚ました。

《大丈夫ですか!?大丈夫ですか!?》

「ん・・・?」
目を開けると、焦った顔の救急隊員が私の顔を覗き込んでいた。

「・・あっ」
隊員「気づいた、良かった・・・!女性1人、目を覚ましました!!!」

ふっ、と口許が緩んだ。
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