前回のおさらい
平方根=2乗してその値になる数のこと。0より大きい数の
平方根は正と負の2種類あるから、±を用いて
解を1度に表現してもよい。
例 64の平方根=8,-8=±8
√=正の平方根。
例 √121=√(11^2)=11
-√=負の平方根。
例 -√81=-√(9^2)=-9
<ルートの公式 ※実数の範囲>
√は正の平方根であるから、
公式① √{(±x)^2}=xとなる。
例 √(-5)^2=√25=5
正の実数の2乗も、負の実数の2乗も正になる。
公式② (√±x)^2=±xとなる。複号同順。
例 (√-5)^2=-5
(√-5)^2とは、2乗して-5になる数を2乗しましたという意味。
√を2乗すると√が外れるので解は√の中身の数である。
公式③ 公式②より(√ab)^2=ab,(√a・√b)^2=a・bであるから、
(√ab)^2=(√a・√b)^2。ゆえに√ab=√a・√b
例 √6・√5=√(6・5)=√30
(※・は高校で扱う記号であり、積を意味する。)
では、公式①から公式③を駆使して練習問題に挑戦しましょう。
練習問題の解答は1番最後に書いてあります。
(練習問題1)次の値を求めましょう。
(1) √{(-3)^2}
(2) -√{(-4)^3・(-1)}
(3) √24=√6・xのxの値。
<ルートの応用>
公式③を利用すれば、ルートの応用問題が解ける。
√(x^2)のxが整数ではない場合の解法を教える。
例えば、√18。(±4)^2=16,(±5)^2=25となり、
近似値を求めることはできても正確な値を求めることはできない。
しかし、簡単な式にすることは可能な場合もある。
√ab=√a・√bを利用するのだ。√18=√9・√2=3・√2と表せる。
2・xの・を省略して2xと書くのと同様に、
3・√2も3√2と表す。√18=3√2となるのだ。
念のため両辺を2乗しよう。(√18)^2=18,(3√2)^2=9・2=18。
公式④ (a√b)^2=a^2・bであるから、√(a^2・b)=a√bとなる。
例 √48=√16・√3=4・√3=4√3
上記の(練習問題1)の(3)で、√24=√6・xのxの値を
求める問題があった。√ab=√a・√bであるから、
√(6・4)=√6・xになることがわかる。よってx=√4=2となる。
√24=√6・2となるので、2√6と表す。
公式⑤ √ab=√a・√bの式を移項すれば
√ab÷√a=√bと導き出すことができる。
例 √24÷√6=√4=2。
それでは、練習問題にチャレンジしてもらいましょう。
(練習問題2)次の計算をしましょう。
(1) √96
(2) -√{(2√3)^4}
(3) √72÷2
▽練習問題解答▽
(練習問題1)
(1) √{(-3)^2}=√9=3
(2) -√{(-4)^3・(-1)}=-√{-64・(-1)}=-√64=-8
(3) √24=√6・x,x=√4=2
(練習問題2)
(1) √96=√16・√6=4√6
(2) -√{(2√3)^4}=-√(12^2)=-12
(3) √72÷2=√72÷√4=√18=√9・√2=3√2
以上で数学(中学) ルート パート2の説明は終わりです。
何か質問等ありましたら教えてください。