▼ 180°-θ(0°≦θ≦90°)の三角比 ▼
三角比の拡張の①~⑥より以下のことがいえる。
【 0°≦θ≦180°のとき,
① sin(180°-θ)=sinθ
② cos(180°-θ)= -cosθ
③ tan(180°-θ)= -tanθ 】
▼ 0°,90°,180°の三角比の値 ▼
半径1の円を単位円という。座標平面上に原点Oを中心とする
単位円を書き,それ以外は ▼ 三角比の拡張 ▼ と
同じ条件にすると, ▼ 三角比の拡張 ▼ の①~⑥より
0°,90°,180°の三角比の値を以下のように定義することができる。
【 ① sin0°=0
② sin90°=1
③ sin180°=0
④ cos0°=1
⑤ cos90°=0
⑥ cos180°= -1
⑦ tan0°=0
⑧ tan90°の値は定義されていない。
⑨ tan180°=0 】
※半径rの円の場合でも,相似により
分母と分子がそれぞれr倍され,
rで約分すれば上記と同じ三角比の値が得られる。
▼ 三角比の相互関係(90°<θ≦180°) ▼
三角比の相互関係(90°<θ≦180°)は
0°<θ<90°の場合と同じ関係式が成り立つ。
sin^2θ+cos^2θ=(y/r)^2+{-(x/r)}^2=(y^2+x^2)/(r^2)=1
sinθ/cosθ=(y/r)/{-(x/r)}= -(y/x)=tanθ
1+tan^2θ=1+(sinθ/cosθ)^2=1+(sin^2θ/cos^2θ)
=(cos^2θ/cos^2θ)+(sin^2θ/cos^2θ)
=(cos^2θ+sin^2θ)/cos^2θ=1/cos^2θ
よって,以下のことがいえる。
【 90°<θ≦180°のとき,
① sin^2θ+cos^2θ=1(θ=0°,90°のときも成立)
② tanθ=sinθ/cosθ(θ=0°のときも成立)
③ 1+tan^2θ=1/cos^2θ(θ=0°のときも成立) 】
▼ 直線の傾き ▼
y=mx(m≠0)は点(1,m)を通る。
原点O , x=1 , 点(1,m)を
頂点とした直角三角形において,
y=mxとx軸の正の向きがなす角をθとすると,
tanθ=m/1=m
よって,以下のことがいえる。
【 y=mx(m≠0)の傾きはm=tanθ 】
例題17: 0°≦θ≦180°とする。sinθ=4/5のとき,cosθの値を求めよ。
sin^2θ+cos^2θ=1より,
cosθ=±√(1-sin^2θ)=±√{1-(4/5)^2}=±(3/5)
練習問題17及びその解答はパート19にあります。