ザラターンの冒険日誌

『　ねえねえ、サジェくん！　


「　なんだい、リルチェラ？　


『　世の中って　
　　不思議なことが
　　いっぱいだねー！　


「　そうだね
　　僕もまだまだ、
　　知らないことだらけだよ　


『　知らないことと言えば
　　あたし、ダストン様の世界…
　　アストルティアの
　　冒険者さんのことが
　　知りたいな！　


「　それなら、
　　今日は僕と一緒に
　　冒険者の人達を
　　観察してみようか！　


『　わーい♪



☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆


『　ねえねえサジェくん　


「　なんだい、リルチェラ？　


『　どうして、写真右端の人は
　　階段を虚ろな目で
　　見つめたまま動かないの？


「　ふむ…あれはー
　　【ネウォッチ】だね


『　ねおっち？？



「　冒険者達に蔓延してる
　　流行病の一つだね。


「　身体は元気だけど、
　　イスマアクの呪いを受けて
　　魂が眠りについている
　　状態をそう呼ぶらしい。
　
　　かなしばりの
　　逆パターンのような物かな　　

　

『　へええ！
　


「　ヒドいときには、
　　意識を失ったまま
　　壁に向かって延々と
　　走り続けるとか…


『　か、壁に！？



「　ネウォッチの人を見かけたら
　　となりで『いいね！』と
　　叫び続けたり、
　　至近距離にタライを
　　落とす儀式をしたりすると、
　　まれに魂を呼び戻すことも
　　できるそうだよ。
　　まぁ確率は、ザオより
　　低そうだけどね。


『　ふうーん
　　見かけたらやってみよっと！


「　運良く意識を取り戻したら、
　　おふとんで魂を休めることを
　　勧めたいところだね。



☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆



『　うわあ、なんか楽しそう！


「　遊戯施設のようだね。
　　いつかはナドラガンドにも
　　ああいうものを作れるような
　　余裕ができればいいのだけど。


『　遊び終わったみたい

　　って…あれ？

　　稼いだコインで
　　おみくじの箱を
　　ありったけ貰って…

　　うつろな目で
　　一心不乱に開けてる！

　　あ、あれは何なの？


「　僕には理解できないけど
　　冒険者はゲン担ぎとか、
　　ジンクスとか
　　そういうのを特に
　　気にするタイプらしいから、
　　あれもその一環なのかも。

　　大吉でるまで引き続けて、
　　意味って本当にあるのかな。
　　
　　
『　うーん、
　　どうなんだろうね？　

　　ん？あれ？
　　『福の神しばくぞー！』
　　ていってる…


「　凶が出た
　　八つ当たりか何かかな？
　　理解に苦しむよね…



☆　　　☆　　　☆




　　 ☆　　　☆　　　☆



『　常闇の魔物を
　　やっつけてる！


「　本当だ。
　　さすが、彼ら冒険者の実力は
　　特筆すべきものがあるね


『　あれ？でも…

　　魔物が落とした
　　宝箱を開けたとたん、
　　なんだか
　　様子がおかしくなったよ？　　
　　

「　本当だ、
　　発狂して、
　　よくわからないことを
　　口走ってる
　　ええと…？


　ナンダーヨマタチイメダカーヨ
　コレデロッカイレンゾク
　チィメダジャネーカンナロー
　ドゥナッテヤガンダツーノ
　シズクダセシズクーヲーヨー

　…？？


『　意味が分かんないよー！



「　うん、僕もだ。
　　とても正気の言葉とは
　　思えないね。

　　はっ…！そうか！


『　どしたのサジェくん


「　あの宝箱に
　　狂気の呪いの罠が
　　仕掛けられていたのかも…？


『　えーーっ！？
　　常闇モンスターって
　　こわいんだね！！


「　まあ何にせよ…
　　福の神をシバいたりとかで
　　ばちが当たったのかもね？


☆　　　☆　　　☆



『　他にも、
　　倉庫がー、
　　にもパンがー、とか
　　叫んでるよ！
　　冒険者ってたいへん！
　　

「　一年見てないアイテムは
　　どうせ使わないから
　　処分しろって伝えといて


『　アクセがー！
　　リーネガー！
　　リローンチーガー
　　とかっｔ…
「　だいたい誤差だから
　　気楽にやればいいと思う

『　食い気味だね！？
　　サジェ君！？


！！！！　！！！！　！！！


・・・　・・・　・・・！！


・・・　・・・！


・・・





☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆




３・５前期最後の日誌が
こんなでいいんですかね。



『　しらねーよ　』

　
　
～～FIN～～