ザラターンの冒険日誌

『「グハハハハハッ！」』


『「　我ら最凶最悪！
　　　魔王軍なりッ！！」　』







「　…して魔王様。　
　　今回我々は、何故こんな
　　辺境の日誌に
　　出向いてきたので？


『　うむ。実はな…

　　この冒険日誌の作者が、
　　ここ最近、師走の
　　風邪Ｘ修羅場Ｘ強行軍の
　　バトルトリニティで
　　へろへろ状態でな。


「　は？はあ…



『　それも昨日でなんとか
　　乗り切ったはいいのだが、
　　最後の最後で、
　　軽めに腰をやらかしてな。

　　死んだ魚のような目で
　　虚空を見つめながら、


　“　ねえ大魔王、
　　おれの代わりに
　　今年のまとめ日誌
　　書いといて？　”


　　…みたいな事を
　　言い出しおってな。
「　Σ　いや友達かッ！


『　つい
　『しょうがないにゃあ』って
　安請け合い
　しちゃったんだよね。　　
「　Σ　引き受けたんですか！


『　だって～
　　かわいそうじゃんー
　　一番楽な体勢が
　【　体育座り　】って
　　かわいそうじゃんー　
　

「　はあ…左様ですか。
　　
　　では、さくっと
　　今年一年
　　振り返ってみますかな。


『　うむ。




☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆





『　いや～、
　　今年も色々あったのう…





☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆





『　うん…
　　あったあった…


「Σ　何一つ
　　　思い出せないのかよッ！　


　というか写真４枚しか
　使えないのですぞ！？

　今さらっと２枚
　アンタのアップで
　埋めましたよね！？

　もう真面目に振り返る気
　ねーだろッ！


『　えー、だって
　　めんどくさいじゃーん

「　なんで引き受けたんだよ！


『　書いといて！大魔王！
　　って言うからさあ…


「　はあ…まあいいです。

　　何か１つくらい
　　思い出せることは
　　無いのですか？



『　ふむ。




☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆



「　おお…この写真は、
　　我々魔族界の
　　まさにレジェンド！
　　大魔王ゾーマ様ですな。
　　

『　ね。
　　闇のオーラ
　　ハンパないわあ。



「　確か、
　　今年の２月に
　　戻られたけど、
　　８月あたりに
　　リアルイベント

　　【　大魔王ゾーマ
　　　からの脱出　】

　　とのコラボという事で
　　このアストルティアに
　　再訪されたのでしたな。


『　うむ。
　　すごいわあ～
　　憧れるわあ、ゾーマ様。
　　真のリアル世界進出も
　　お手の物だものなあ。


「　…左様にございますな。



『　急がしい
　　大魔王業界の中でも、
　　８月に夏休みも
　　堂々と取れてるしな。
「（大魔王業界…？）



『　これ、あれだよね。



「　？



『【　大魔王
　　　マデサゴーラ
　　　　からの脱出！　】
　…とか、もしやっても
　全然人来ないよね、多分。


「　……。


『　もし来ても、
　　アストルティアの
　　冒険者どもが
　　ちらっとだけ参加する
　　程度だよね。



「　…いいや、儂は
　　参加しますぞ。


『　おお！？
　　流石は我が忠臣ッ！！


「　儂は、
　　大魔王ゾーマの
　　写真を見て
　　確信いたしました。













「　仕えるべき主君を
　　見誤った、と…

『Σ　そっちの意味の
　　　脱出！？
　　　


「　では、
　　アストルティアの
　　冒険者ども！
　　せいぜい良いお年を
　　迎えるが良い！


『　〆なのコレ！？



「　グハハハハハッ！



『　えーーーーっ！






～～ＦＩＮ～～

（　※良いお年をｗ