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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 133

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ザラターンの冒険日誌

2020-11-27 22:23:08.0 2020-12-13 19:04:15.0テーマ:レベル上げ

踊る甲冑②

荒れ果てたネクロデアの地に
剣戟の音が響きわたる。


男爵の連撃を受けきって
おれは反撃へと転ずるが、こちらの剣も
彼のガードを切り崩すことはできず。

それならば、と奥の手。
【鉄壁の進軍】での攻めを敢行するも尚、
彼からチェックメイトを取るには至らない。

そのまま数合。膠着。

結局、有効打を出せないまま
勝負は水入りとなったのであった。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 いや恐れ入ったよ。
  君の守りの技、大したものだ。』


男爵が感嘆の声を上げる。

おれは内心、鼻高々だ。
伊達に、常闇の竜にしごかれちゃあいない。

だが…男爵は続けた。


『 しかし攻め手には、
  改善の余地を残しているな。 』

『 うっ 』


痛い所を突かれた。
攻めが多少弱いのは、
騎士の宿命でもある。
自覚はしているのだが。

しかし…男爵は
改善の余地がある、と言った。


『 ああ、主に鉄壁の進軍の
  運用の仕方、だね。』

『 ほう 』

『 君は、あの奥義を、
  防御を防具の性能に任せて
  捨て身の猛攻を仕掛ける
  剛の型だと思っているね? 』


『 そうではない、のですか? 』


『 格下相手なら、
  それは正しいと言えるだろう。
  私も、かつてはそう思っていた… 』


男爵は意味深に答える。


『 だが…敵軍に突撃し…猛攻をかけ…
  肉を切らせて切らせて…
  切らせる肉が無くなって…
  ようやく気付いた事もあったのさ。 』


『 気付いた事? 』


『 そう。
  鉄壁の進軍とは!
  チェスのようにタクティカルで…
  それでいて時にダンスのように
  リズミカルで…そして何より、
  しなやか でなければならないと!
  …解るかね? 』


『 いえさっぱり。 』


チェスとかダンスとか言われても、
馴染みが無さすぎて全くピンと来ない。
頭の中で、巨大化したエテーネ王国の
王女が、猫と踊り出す。


『 はっは!
  しならぬ剣は、逆に
  折れやすいと言うことさ。

  君もそれに気付けば、
  無駄な肉を削ぎ落として
  スマートになれるよ。
  私のようにね。 』

『 男爵の様にまではちょっと… 』

『 なに、ほんの
  ホネホネジョークだよ 』

『 ホネホネジョーク!? 』


『うむ。まあ、
 冗句はそれくらいにして、だ。』


試練を一つ受けてみる気はないか、
と彼は言った。
それを乗り越えた時、君は一つ上の
ステージに立っているだろう、と。


『 私の古い友人に、
  誠実で腕の立つ騎士がいてね。
  まあ、私と同じく件の戦争で
  命を落としてしまったのだが… 』


戦場で存分に戦って死んだ私は
まだ運が良い、と男爵は続けた。

彼…その騎士は、
敵将の甘言に乗せられた
領民達に裏切られ捕らわれて、
敵国との取引の材料にされたそうだ。

騎士は、それが民の身の安全に繋がるなら、
と、抵抗はしなかったらしい。

だが…敵将は、
捕らえられた彼の面前で
領民たちを、焼き払った。

絶望と憎悪に満ちたその騎士を見て、
敵将は高らかに笑ったのだという。

『 あの女の考えそうなことだ 』

男爵の目が煌々と光る。
おっと、また魔物に戻るところであった、と
彼は気を取り直した。


『 この魔界では、
  深い絶望に囚われて
  死んだ者は、滅神に召されて
  闇の眷属 へと生まれ変わる… 』


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


…今の彼はもはや、意志無き不死戦士…
滅神の名の下、ただ闇の法を守護する

『 ダークパラディン 』

と呼ばれる存在になってしまったのだ、
と男爵は語った。


『 滅神に囚われた者は、もはや救えん。
  せめて引導を渡して
  楽にしてやりたいのだが…
  私がこの様では、な。 』


男爵が悔しそうに語る。
恐らく、試練とはこれだろう。

おれも騎士の端くれだった者。
そういう話ならば、受けよう。
その旨を伝える。


『 ありがとう、
  君に声をかけて良かった。 』

『 いえ、修行でもありますから 』


照れ隠しに、頭を掻く。


『 ああそうだ、その修行なのだが… 』

『 はい 』


『 剣はここに置いていきたまえ。 』

『 はい? 』


『 そうだね…槍と戦槌と…
  あと一応スティックもだ。
  大丈夫、誓って
  持ち逃げなどはしないから。 』


『 えっ? 』


『 言ったろう、
  これは君の切り札を強める
  試練でもある。
 
  …戦うのだ。

  彼と。

  武器は、使わずに。 』



『 はっ 』






『 はいぃッ!!? 』







~~つづく~~
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