ザラターンの冒険日誌

ある日、我が家の
スライムチャイムに
とある人物からメッセージが入る。


書き込んだ人物は、
フレンドではないけれど、
知らない人でもない。
言わば、友達のお友達、と
言うヤツである。


(゜ロ)＜　２年前くらいに、
　　　　『ザラさんのクイズ、
　　　　　知の祭典に
　　　　　採用されてますよ！』
　　　　と教えて下さった方。


今回は一体、何の件だろう？と、
書き置きに目を走らせる。
内容は…


『　【春さん】の家が
　　ついに消えてしまいました！
　　悲しすぎます！　』


と言うもの。


(゜ロ)＜　春さん。



☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆


春さん、とは、
我が古き盟友、ハルブさんの事。


その神出鬼没さと青い毛色、
異世界【ヴァナ・ディール】から
やってきたという噂から、
一部界隈で『蒼い転生』と呼ばれた
プクリポの冒険者である。


どこか達観したような雰囲気と
気さくな人柄から、おれを含め
多くの冒険者達から
慕われていた人だ。


一応、彼とおれは、
同じチャットルームの
住人ではあるのだが…

ある時期を境に、彼の姿を
とんとを見なくなって久しい。


(゜ロ)＜　急に居なくなるのは
　　　　　いつもの事だし、
　　　　また唐突に屋根裏とかから
　　　　ひょっこり顔を出すべぇ。


等と思ってたら、
もう３年ほどになるか。


(゜ロ)＜　・・・


☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆


うむ。綺麗さっぱり、更地に。


ついでに、今は見なくなった
古い盟友達の家も訪ねて回るが…

同じように、土地回収の憂き目にあった
場所も、少なくはなかった。


(゜ロ)＜　バカ騒ぎしたり、
　　　　思い出のあったりな土地が
　　　　　こうも様変わりすると、
　　　　流石に一抹の寂しさはあるなあ。



　　
が…

少なくとも、
春さん（の中の人）の生存は、
数ヶ月前に確認できたので、
ひとまずはご安心を。



共に冒険した盟友達。


…たとえ姿を見ることは無くとも。


彼らが元気に
己の道を歩んでいるというのなら。


それを笑顔で応援してあげるのが、
分かれ道まで共に歩んだ
我々盟友の為すべき事。
と、おれは思う。



(゜ロ)＜　見上げりゃあ、
　　　　　世界に空は、１つ！
　　　　　　


まあ、冒険の旅は、ながい。

またいつ、それぞれの道が
交差するとも限らない。

また会える日がもしあるならば、
その時は笑顔でよしなに、
ですなｗ



～～GO　NEXT！～～