ザラターンの冒険日誌

「　おい、ジジィ！　



☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆


『　なんじゃい孫ォ…！　


「　この雑誌を　みろ。　


『　ん…【　週刊　魔文春　】…？　
　　孫ォ、お前こんな物読んどるのか


「　そ、それはいいから！
　　ここの、この記事を読んでみろ！


『　なになに？　

　…‘’衝撃スクープ！芸術家大魔王
　　マデサゴーラ氏に盗作疑惑浮上か！‘’

　　だと…？　はぁァッ！？
　

「　なんでも最近、
　　アストルティアで復活した
　　古代魔族の主、
　　【　羅刹王バラシュナ　】の
　　外見が、ジジイの変身後の姿と
　　そっくりなんだと。


『　な、何ィ！？


「　古代魔族というと、
　　大昔の魔族だろう？
　　だからジジイが、デザインを
　　パクったんじゃないかと。


『　はーーーーーーッ!?
　　ふざけるなーッ！

　　ワシは大魔王である前に
　　一芸術家であるぞッ！？

　　【独創性】こそが武器なんですぅー！
　　わざわざ他人の作品なんて盗むかァ！
　　他人の空似と言うヤツだろうッ！！


「　オレ様も、そう信じたいが…記事に
　　街頭インタビューとかもあってな。　


『　なんだと！


☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆

～～～

（　※画像は加工処理を施してあります　）


＿＿マデサゴーラのおっさん？
　　ああ、確かに、使う技とかも

　『念じボール』だの『いてつく波動』だの　
　『マダンテ』からの
　『瞑想でみるみるMP回復』だの、

　　いかにも、余は大魔王ですう！みたいな

　【　どこかで見たような
　　　パクリ技ばっか　】で、

　オリジナリティってもんが無いよな！
　俺が大魔王になった方がマシだぜ？＿＿
　　　　～～青年実業家・３００代・男性～～


～～～～
　

『　ぐぬぬ…！若造めッ！
　　言わせておけばァ…！

「　まだ続きがあるぞ


～～～～

＿＿大魔王…！
　　そう言えばレンダーシアそっくりの
　　世界を創ったり…
　　ま、魔勇者？とかいう、
　　私…あ、勇者そっくりの人も創ったり
　　してたような気がするわ。＿＿
　　　　　　～～王族・１０代・女性～～


☆　　　☆　　　☆　 ☆　　　☆　　　☆


※『へぶしっ！？
　　うぅ…？風邪かな？


緑『それは大変！
　　風邪には　けしからん水が一番さ！


赤『いざ行かん！一升瓶片手に、
　　めくるめく、けしからん世界へ！！！


青『…きっとその瓶、
　　　地獄への片道切符だよね。


※『うるさい…ポカリ飲んで寝る。


～～～


『　はああ！？
　　アレだぞ、貴様！
　　【　偽りのレンダーシア　】は、
　　芸術的観点から！
　　『創生の女神への挑戦』と題し、
　　あえての模習をだなッ！


「　そう言えば、それを創った
　　創生の霊核のカケラも、拾ったのを
　　そのままパクったんだっけ…


『　ぐぬう！？


「　まだ少し続きがあるな…
　　　

～～～


＿＿そういえば、大魔王様、昔
　　『ねえゼルドラド！
　　　羅刹王てカッコいいよねー！
　　　余も変身するなら
　　　あんな感じになりたいなっ♪』
　　とか口走ってましたな（笑）＿＿＿
　　　　　　～～魔元帥・年齢不詳・男性～～

～～～


『　こ、こらぁーー！ゼルドラド！
　　バラすなーーーッ！！


「　・・・（ジト目）。


『　あ。いや…ば、ばら…
　　バラシュナーーーー！なんちてねｗ
　　ねｗ
　　お、お後が宜しいようで…


「　宜しく無ぇーよ…



☆　　　☆　　　☆ ☆　　　☆　　　☆

～～～

‘’　…その後マデサゴーラ容疑者は
　　　容疑を全面的に否認。調べに対し、
　　
　　『　全くもって記憶に無い！　』
　　『　運営に聞けィ！運営に！！　』

　　…などと、
　　訳の分からない供述をしており、後日、
　　責任能力を問えるかどうかの…　‘’

～～～

※『はぁ…魔界にも
　　ロクな奴がおらんなあ…


青『よい子は『リスペクト』とか、
　　『オマージュ』という言葉を
　　　上手に使おうね。


緑『そいつがオイラ達を
　　光さす方へ導くキセキの呪文さ♪


赤『ヒァウィゴー！ハリアッッ！
　　ワンボトル片手に、
　　めくるめく、けしからんワールドッ！！


※『やかましいッ！！



～～FIN～～