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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2022-01-03 17:14:03.0 2022-01-03 20:53:22.0テーマ:その他

知られざる聖戦⑲(了)(Ver5範囲までのネタバレ注意)

さあっ…と…
カーテンが揺れる音が聞こえる。

そっと頬を撫でゆく風の冷たさで、
冬の到来が近いことを、実感する。

…ここはオルフェアにある、
我が家である。


『 いやあ…!
  生き延びて…しまったなあ。
  …あ痛でででッ! 』


大きく伸びをしようとして、
治りきらない怪我の痛みで悶絶する。
…ここ最近、この失敗を、
何度繰り返したことだろう。


なんとなく壁に目をやると、
当然のように愛槍が立て掛けられている。
…親切に、誰かが回収して
くれていたのだろう。

槍と一緒に届けられた
メッセージカードには…

【 常闇武器フレンズへ。
  漆黒の匪族 ギャレス 】

と、書かれていた。


( ありがたいが…誰だろう… )


まあいいか。
寝床の枕に頭を預け直し、
ぼけっと天井を見つめる。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


…あの大きな戦いから、
一ヶ月以上の時が流れた。


あの日降り注いだ黄金の光は…
聞こえてきたあの声の正体は…


それはきっと、おれよりも…
今、この日誌を紐解いている
冒険者諸兄の方が、詳しいことだろう。


…後から聞いた話では、
あの黄金の光に怯んだ魔障魂の隙を突いて、
冒険者達は、あの化け物を…
瞬く間に、袋叩きにしたらしい。

いやはや、どこまでもしたたかな連中である。


彼らに助け出された時、
おれはほぼ半死半生の状態で…


その際、身に付けていた携帯鞄に、
お守り代わりに入れていた
「 金のロザリオ 」が、
強い輝きを放っていたのだそうだ。


なんとなく、ルクスガルン大空洞で
僧侶が語った言葉を思い出す。


おれが命を繋いだのは…

あの戦いで、極端に犠牲者が
少なかったのは、もしかして…

なんて…

その答はきっと、
女神のみぞ知ると言う奴で。


そしてその女神も…もう、居ない。



現代に蘇った神話は、かくて去り行き…
神無き時代へと、世界は歩み出してゆく。


その時代に、おれ達は…
一体どう生きてゆくのだろう。


『 お見舞いに来たよ! 』

『 邪魔をする。 』


…不意に聞き慣れた声が聞こえ、
おれは我に返った。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


どうやら友人の
ウェディの魔法戦士と、
エルフの少女が訪ねて来てくれたようだ。


近くに用事が有ったので、と、
魔法戦士の差し出す手土産は…
いつも決まって、アレである。
そう『女王様サブレ』。


茶を淹れようと起きあがるが…
自分がやるから、と、
エルフの少女に止められる。

サブレの箱は、
同居人のいたずらモグラが
無表情のまま、ひったくって行った。
「相変わらずだな」と、
魔法戦士は笑う。


それからしばし、他愛もない話をし…


『 ま、命有ってのなんとやら、だ。
  …無茶は程々に。 』

『 「いのちだいじに」ね! 』


…そう言い残し、二人は帰っていった。

二人を見送った後…

去り際に、
「動けないと退屈でしょ」と
少女に手渡された雑誌の表紙を、
おれはぼんやりと眺めた。


△▽△ △▽△ △▽△


   【 アス通!冬号! 】

【 レンドア上空に謎の浮遊都市!? 】

【 海を支配する力が!? 
  伝説の海賊の秘宝の噂…! 】  

【 一体何故!?
  冒険者達のしずく、葉っぱ、
  出し惜しみブーム到来!? 】


▽△▽ △▽△ △▽△



『 ふはは… 』


…声を出して、笑う。


正邪の神が去ろうとも、この世界は…
冒険のネタには、事欠かないらしい。


過ぎゆくこの時代に…

何かを成し遂げた者にも。

…何かを失った者にも。


日はきっと、等しく昇りゆく。

そうやって時は進み…
      …季節はまた、巡るのだ。





『 … ‘’ それでも
    アストルティアは劇的だ ‘’ 
            …か…   』




…この傷が癒えたら。


おれはまた、
きっと冒険の旅に出る。


そう確信し…


いたずらモグラが
一枚だけ差し出してきたサブレを
さっくりと、かじった。

…甘さに頼りすぎない、
上品な味わいだった。


カーテンが揺れ、
冷たい風が、頬を撫でる。


部屋の窓から…
遠く青い空を、見上げた。



~~知られざる聖戦、了~~
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