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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ザラターンの冒険日誌

2023-09-30 22:28:54.0 テーマ:その他

折れた魔剣(9)(※ver6.4までのネタバレ注意)


『 ふむゥン…そうか…ナジーン殿下は
  私を覚えておいでだったか。

  ああ、昨日の事のように思い出すよ。
  小さな殿下が、赤毛の少年を追いかけて…
  我が領内を駆け回っていた日々を…


…おれ達はあれから、デッドリー男爵に誘われて
ネクロデア領内の、彼の屋敷にお邪魔していた。

男爵は懐かしそうに語りながら、
暖めたポットを手に取り、優雅な所作で
紅茶をカップへと注いでゆく。


『 噂には聞いていたが…
  あの赤毛の少年が今や一国の魔王で!
  ナジーン殿下と並んで、
  滅神打倒の立役者だったとはな…はっは…!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 さあ、茶が入った。
  少々薄暗い所ですまないが、
  好きな所へ掛けて楽にしてくれたまえよ。

  買い置きのお菓子もあるぞ?


それとなく見渡せば、
屋敷は老朽化が進みつつあるように見えるが、
内部は特に埃っぽいというわけでも無く、
小まめな手入れがなされているようだ。


( お、思ってたより、
  大分まともな住まいだな…
  

( ピアノあるよ!弾くのかな?


とりあえず男爵に促されるまま、
おれ達は彼に礼を言って手頃な椅子に腰掛けた。

出された紅茶のカップを、
恐る恐る口に近付けてみると…
なんともいえぬ芳醇な香りが鼻腔を満たしてゆく。

おれが普段飲むような茶とは
明らかにランクが違うのがうかがえた。
うむ、男爵、明らかに良い暮らししてる。


『 わっ、いい香り!

『 うん、これは…良い茶葉ですな。

『 こ、この菓子は…ゼクレス伝統の…
  【 マカイ・マカロン 】
  じゃねえか…!?


エスタータが目を輝かせ、
ツキモリは唾を飲む。
男爵もご満悦だ。


『 うむうむ。分かってくれるかね君達。
  どれも私のお気に入りの品なのだよ。
  はっはっは!


…そのまま、男爵自慢の
48種にも及ぶ紅茶葉コレクションの
話が始まってしまったので…

寝落ち寸前の仲間たちを横目に、
頃合いを見て、おれはどうにか
話題をすり替えようと試みたのだった。


☆   ☆   ☆


『 そ、そう言えば…
  先程我々が出会った墓地…
  随分と手入れが行き届いてましたが、
  あれも男爵が?


『 ああ、そうだよ。
  今私は、墓守の真似事をして
  日々を過ごしているのさ。
  

男爵が語るには…
ゾブリス将軍が討たれた事に加えて、
滅神が去った影響もあるのか、
ネクロデアでは最近、呪縛から解放されて、
天へと還る魂が徐々に増えてきているのだそうだ。


( そうか…道中、亡者の襲撃が少なかったのも
  その影響だったのかもな…


『 まだまだ永い月日はかかるだろうが…
  だが、この地はいつかきっと、
  真の安寧を取り戻す。

  私の目の黒い内は
  できる限り、天へと還る者達を
  見送っていこうと思っているよ。


『 …ご立派です。


『 いや何、私にとっては、
  悠々自適な隠居生活のようなものさ。


男爵は照れたように一つ咳払いをした。


『 それはそうと…ザラターン君。
  久々の客に、ついはしゃいでしまったが…

  何か、私に用があって訪ねて来たのでは?


『 はっ…!!そうでした!


…一連の流れの中で、
本題を忘れそうになっていた。

慌てて腰から鞘を取り外し、
男爵に差し出す。


『 実は…言いにくいんですが…
  以前、貴方に鍛えて頂いたこの剣を…
  折っちまって。


『 なんと…!
  私の力作、デッドリー・ソードが?
  随分と過酷な戦いをしているのだな、君は…


『 いやあ…使い手の…
  おれ自身の未熟ゆえでもあります。
  申し訳ない。

  それで…もしよろしければ、
  鍛え直しては頂けないでしょうか?


『 そうか…君はその為に遥々、
  私を訪ねてきたのだな。
  …む?


何を思ったか、
男爵は急におれに背を向けると、
腕を組んで唸り出した。



『 何だろう。確か、以前…
  生前にもこんな事があったような?


☆  ☆ ☆   ☆   ☆




“   あー、デッドリー…すまん。
   お前に鍛えて貰ったこの剣、
   折っちまって…!     “




☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


気のせいか、男爵の背中が
小さく震えたように見えた。


『 ふ、ははは…
  これもまた『 縁(えにし) 』。
  
  …そう言う事か。


『 男爵…?


男爵は、ゆっくりと おれに向き直ると、
白い歯を輝かせた。



『 よかろう。
  私が、その剣を鍛え直し…
  折角なら、以前よりも強力に
  しようではないか!



~つづく~
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