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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 136

ライブカメラ画像

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ザラターンの冒険日誌

2025-07-05 09:51:14.0 2025-07-06 00:58:34.0テーマ:その他

ストレンジャーズ(11)(※ver7.1までのネタバレ注意)

明鏡止水。
目を閉じて深く呼吸する。

空気から取り込んだ気…『創生のチカラ』を
丹田から心の臓へ、心臓から四肢へと廻してゆく。


“ 創生の魔力とは、
  『森羅万象の根源たるチカラ』…
  神や天使、人…動植物などの
  あらゆる命は当然の事。
  果ては命もたぬその辺の石ころに至るまで。 
  世界に存在するありとあらゆる物質は、
  かのチカラによって形作られておるのだ “


かつて天使のおっさんから聞いた話を反芻する。


( ならば この手に持つ剣は…
  おれの『腕の延長』にできるはずだ。


…剣と己の『境界』を無くす。
そんなイメージを膨らませつつ、
指先まで浸透させたチカラを、ゆっくりと
己が剣へと馴染ませてゆく。


( そうか、そういう事だったのか…
  

実体が希薄らしいフーラズーラの
身体を斬るのに最も重要なのは、
おそらく切れ味や破壊力じゃあない。

創生のチカラを味方に付けるのに肝要なのは、
『イメージ』なんだ。


( おれも、奴も、この世界も…大元は同じ。
  触れられない道理なんてない…はず。
  

☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


閉じたままの まぶたの裏に、薄ぼんやりとした
フーラズーラのシルエットが浮かび上がる。


( あいつは多分、物質でも、純粋な生物でもない。  かといって幽霊みたいな精神体にも 
  ハッキリとは分類できないような
  歪なバランスで成り立っている存在なんだろう。
  おれ達の知る『理』で干渉出来ないのは
  そのせい。


…ならばイメージしてやればいい。
奴の呼吸、律動、輪郭…

『あいつと世界との境界線』を探し当て…

剣に纏わせた無色のチカラを、
『あいつの存在そのものに干渉できる周波数』にまで微調整してゆく。


そんなイメージをしながら、
剣先へとチカラを伝え続ければ…

薄ぼんやりとしていた奴の影が、
次第に濃くなってゆくのがわかる。


( よし、いけそうだ…!


…あとは己の剣と腕を信じるだけ。


( 斬る。おれの剣は、
  フーラズーラを必ず斬れる!


その瞬間ー…奴のシルエットは
ついに真黒に染まり切った気がした。


『 …捉えたッ!!



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆



…目を見開き、横薙ぎ一閃ッ!!


果たして。

思惑どおり青い星光纏った我が剣は、
目の前の2体のフーラズーラを
見事に両断していたのだった。


『 うお、やりやがった!?

『 すごっ!

『 おおーっ!!


驚く仲間達を振り返り、口角あげて歯を見せる。
ドヤ顔というやつだ。


『 よっしゃ、気を纒うコツは掴んだ。
  …なんとかなりそうだ!


そのまま勢いに任せて先に進もうとしたところで、
肝心な事を忘れていたのに気づく。


そうだ、あの突然なアドバイスが無ければ
フーラズーラは斬れなかった。

助言をくれた声の主を探して、
おれ達のやって来た街門の方へ視線を向けると…


『 お見事です…!


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆



そこには、美しい白馬…いやいや…



☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


その白馬に跨った、
まるで女性かと見紛ってしまいそうな、
流れるような白金の長髪をなびかせている、
褐色の肌で、エキゾチックな風貌の美青年がいた。


『 あ、貴方は…?


青年の纏った雰囲気や物腰に気圧され、
自然と敬語を使ってしまう。

このオーラだ。
ただの一般人じゃないのは
まず間違い無いだろうがー…


『 申し遅れました。
  私の名は『リズク』。
  この国のー…
  王です。


『『『『 !? 』』』』



~つづく~
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