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元騎士

ザラターン

[ザラターン]

キャラID
: ER367-139
種 族
: オーガ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 136

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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ザラターンの冒険日誌

2025-07-26 22:05:33.0 2025-08-01 00:03:50.0テーマ:その他

ストレンジャーズ(13)(※ver7.1までのネタバレ注意)

アマラーク市街、東区。

『 うわぁぁあんッ!!

フーラズーラどもで溢れかえらんとする戦場に
子供の悲鳴が響く。


『 だっっしァァるァァッ!!


全力疾走。あらんばかりの気勢を上げて
剣に『気』と稲妻の力を纏わせ、
今にも少年に喰らいかからんとする
フーラズーラに叩きつける!


『 “ ギガスラッシュ“ッ!!


雷轟一閃。
邪悪な影は紫煙となって霧散していった。
間一髪、というやつだ。


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 無事か、少年!


フーラズーラへの恐怖からだろう、
尻餅をついていた少年を助け起こし、
怪我の有無を確認する。どうやら大事は無さそうだ。だがー…


『 おじちゃん、ツノが…!

( おじちゃん…


…は、まぁ良いとして。
立ち上がった少年は
どうやら、おれの姿を見て驚いているようだ。
しまった…ゼニアスにオーガは居ないんだった。
新手の魔物と思われたかもしれない。

最近はオーガを見慣れていない人間と
関わる事が多い気がする。
まったくクーの時といい、■■■の時といい…
改めて考えると、いちいち厄介な問題だ。


( クーと…
  ん?誰の事…だっけ…?
  まあいいか、今はこの子を落ち着かせないと。

『 あー、怖がらなくて大丈夫だ。
  こんなイカついナリだが、
  おれは君たちの敵じゃあ無…
『 知ってるよ、オーガ族でしょ!

『 うん???


しかし、こちらの言葉を遮ぎる少年の一言は、
意外なものだった。


『 だってジーガンフ師範と同じだもん!
  おじちゃん、師範の友達なの?
  オーガって、やっぱカッケェェ!!

『 お、おお?


少年はオーガを知っていたのだ。
そして再び耳にした、ジーガンフという名…
という事は、やはり…“あいつ“が…?


『 キミ、だいじょぶだった!?


と、我が思案は、後続から颯爽と駆けてくる
吟遊詩人のよく通る澄んだ声に妨げられた。


『 あたしらが来たからには
  もぉ安心…
  って、ほげぇえぇえッ!!?


エスタータの決め台詞は、彼女の右隣に
突然湧いて出たフーラズーラによって、すぐさま
良く通る汚い絶叫へと変わった。

その湧いて出た影を、すかさず
後方から飛んできた火球が薙ぎ倒す。


『 締まらねェな、おい…

『 大丈夫!?
  なんか…すごい声したけど…!?


どうやらツキモリとクーも追いついて来たようだ。

鼻で笑う魔族と、その隣りで
本気で心配してくるクーに、
吟遊詩人は赤面して空を仰ぐのだった。


『 ひー!何でもないから!ほっといて!?


…そんなこんなで
大人達とはぐれていたらしき少年を連れて
急ぎ、人の集まっていそうな所を目指す。


『 『ジーガンフ』…って名、
  リズク王とやらも口にしてた。
  お前、何か知ってる風だったよな?


…走りながら道すがら、耳聡いツキモリが
疑問をぶつけてくる。


『 ああ。同じオーガの知り合い。
  ってか同郷。『幼馴染』ってやつだ。
  同名とかじゃなきゃな。

『 ふぅん…


☆   ☆   ☆ ☆   ☆   ☆


『 ジーガンフは村の若手の中でも
  1、2を争う程の豪傑だった。

  昔の時点で そんな実力者だったし…
  調査隊を組織した大国からオファーが来てても
  おかしくはないだろ。
  

…情報をまとめると、
多分ドゥラ院長の言ってた
『現地に派遣中の調査隊員』というのが
ジーガンフのことで…

『気』を扱う武術を、
このアマラークに広めたのも多分
あいつなのだろう。

おれ達が今、フーラズーラに対抗できているのも、
間接的にではあるが、ジーガンフの
おかげということになる。


『 は、同じ村のエリートと…
  落ちこぼれってヤツか。

『 うはは、言ってくれるじゃないの!
  でもまあ…
  考えてみりゃ数奇な縁、だな。


まったく、縁というものは
どこで繋がっているか分からない。


と…追憶に浸る暇も無く。

走るおれ達の前に、
本日幾度目になるかしれない
黒い影どもが湧いて出て、立ちはだかってきた。

おれ達はすかさず、仲間4人で少年を囲んで守る、
十字型の陣形を組んで応戦することに決める。


『 じゃあ魅せてやろうじゃないか。
  落ちこぼれの意地ってやつを。

『 ふん、そりゃ楽しみだ。


陣形の先頭で相棒の魔族と軽口を叩き合い
二人、不敵に笑う。

エスタータとクーには主に少年の護衛を頼み、
あまり無理はするなと伝えるが、
しかしー…

吟遊詩人は何故か、首を横に振っていた。


☆  ☆  ☆ ☆    ☆    ☆


『 ううん、倒せるよフーラズーラ。
  あたしにも…たぶん。


~つづく~
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