僕は、オガ子さんが好きだ。
心底愛してると言ってもいい。
何度か、僕の日誌を閲覧したことのある方なら、
それはよぉーく知っているはずだ。
そして、それは今でも変わらない。
オガ子さんが着ている服が好きだ。
僕はゴシック装備がニガテだったりするのだけど、
なんだかんだ、本人の性格と合わせて、
似合ってるのかもな? と思ってしまうこともある。
だからきっと、オガ子さんがどんな格好をしても、
僕はカワイイカワイイと、手放しで褒めるのだと、そう思っていた。
昨日、僕は悪霊単体の持寄りをした。
持寄りをする相手、オガ子さんフレのジニアさんが、
セピアン装備を手に入れたらしい。
不思議と、僕は街中で、
セピアン装備を身に着けたオガ子さんを見たことがなかったので凄く楽しみだった。
見せてくれると、セピアン装備をはじめて見ることが出来るんだと、心を躍らせていた。
少し早い時間にジニアさんがログイン。
声をかけると、もう誘ってもいいのだと言う。
それなんだったらと仲間に誘い、僕も準備を始める。
僧侶になるためにメギストリスに飛び、その間にジニアさんが僕の家に飛ぶ。
転職を終わらせた僕は、一目散に自身の住宅村のルーラストーンを天に掲げる。
さて、セピアン装備ってやつを、見せてもらおうか!!
オガ子さんと組み合わさった時に、それがどうなるのかを!
_______________
___________
________
ルーラストーンの輝きが失われると、
そこにいたのはとても形容しがたいものだった。
なんだこれは。
思わず漏れる、驚嘆の声。いい意味ではない。
改めて言おう。僕は、オガ子さんが着ている服が好きだ。
いや、好きだった。
それはまるで、寄せては引いてゆく波のように。
それはまるで、倒した砂時計のように。
それはまるで、大好きなエル子の中身がおっさんだと分かった時のように。
流れて行く。そして理解した。
何でも良いと言うわけではないのだということを。
……そうだ。
課金装備だからと言って、ツール福引の装備だからと言って、
着ているのがオガ子さんだからと言って、
何でも良いと言うわけではない。何でも良いと言うわけでは、ないのだ……!
僕は昨日、また一つ大人になった。
しかし、しかし。
それが良かったことなのかは、それを理解し受け入れられるのかは、
僕にはまだ、見通すことが出来ない。