この地球に酸素があるのと同じくらい当然の事柄がある。
「僕はオガ子さんが好きだ」
もうフレンドさんもこの日誌を見ても、
何の驚きもないくらいに知れ渡ってしまったんだろうな、なんて。
そう言うことを思っている。
僕はオガ子さんが好きだ。
……彼女たちは、僕のことを好きでいてくれるのかは分からないが。
しかし、しかし。
オガ子さんではなかったとしても、
プクリポの僕を好んでくれる人はいてくれるみたいだ。
僕の家に時折水をまいてくれる、
いわゆる水撒きフレンドさんがいる。
そういう人と、上の写真にあるように偶然にも会ったら、
時間に余裕があれば適当にチャットをする。
もっと余裕があれば、下の写真みたいにグダグダと遊んでみたりもする。
あ、そうそう。
上の盛髪人間♀さんと下のドワ子さんは同一人物ね。一応、念のために解説。
で、まあ、彼女はプクリポのことが好きなわけなのだけど、
それがたたってか、
いつも僕にエンジョイダンスをしてくれと要求をしてくるわけだ。
当然、それくらいならば、と。
僕はエンジョイダンスをするのだけれども……。
今回はそれだけじゃなく、土下座を目の前でして見せたところ、
次のようなチャットが飛んできた。
「ちょっと脱いでくれない?」
「エッ」
「尻尾触ってみたい」
いや、待て。待ってくれ。
いきなり、ちょっと脱いでくれない? ってのはどういうことだろう。
……確かに、プクリポは装備をすべて外すと全裸になる。
下着なんてつけてない。
恥じらいもしない。
でも、それは、画面の中で所狭しと駆け回るユーユウ君のことであって、
画面の向こうにいる、
ノートPCの目の前でコントローラーを持ってる僕のことじゃない。
当然恥ずかしいことは恥ずかしいし、
そういう風に脱ぐことをためらってしまう気持ちはある。
なのに、そうなのに。
10秒もしないうちに、
そこには生まれたままの姿で土下座をするプクリポがいる。
【dogezaはニップンのココロね!!】
そんなタイトルで日誌を書いていたフレンドさんがいる。
そうだ。ニップンのココロなんだ。
全裸になるのも、土下座をしてしまうのも。
すべて僕の心に深く刻み込まれた日本人たる自覚、
大和魂がもたらしてしまうものなのだ。
【オガ子さんの胸は大きく、魚女子の胸は寂しい。
人間子供♀の胸は歳を考えるとかなり大きく、反面、
人間大人♀の胸はそれほどでもない】
そしてそれらは、いかなることがあろうとも、
決して大きくなったり小さくなったりはしない。
絶対に不変である事柄。
僕の大和魂と一緒だ。
だから甘んじて受け入れよう。
こうすることで、このドワ子さんは間違いなく、喜んでいるのだから……!
そうだ。僕だって、オガ子さんに似たようなことをした記憶がある。
だから大丈夫だ。いつもさせていることを今回は僕がしている。
それだけのことだ。何も、僕がやっていることと変わらない。
「モフモフ」
うんうん。
「ハァハァ」
エッ?
「アン」
………………うん。
この子は一体、何をしているんだろうか。
プクリポを好きな人はどうして、こういう人が多いのだろうか。
これはきっと、アストルティアの七不思議と呼ばれる事象に、
プラスするに足る事柄だと思う。
プク食系女子って、こわい。