いつものように、ちりんちりんと鳴くドラキーの声を聞いたマメミムは、郵便受けにぶっこまれてる(運営からの)お手紙を資源ごみの束にまとめたところで、赤い頭巾のコリスを探しにいく。まじめに検証したことはないけれど、妖精の国みたいな異界に行けるイベントは各町で、五大陸をとびまわるイベントならレンドアで、と思ってるけどどうなのだろう。
シルルさんにお誘いされて、ゼルメアフィーバーで揃えた秋ドレアに着替える。コリスに話しかけて、飛ばされたのはどこかで見た童話風の村フォルモンティ。わるいオオカミに村人が食べられて赤ずきんが月見団子と猟銃をこしらえて、満月の森のなかでオオカミに会うと窓に!窓に!というお話だ。戦闘があるクエストですよと聞いてたから、どこぞの格闘ゲームのようにガンをぶっぱなす赤ずきんになるのかなあとも思ったけど、当たらずも近からずでマメミムの予想なんてそんなものである。
晩秋の景色がなにしろきれい。
村人たちから話を聞いて、ぜんぶの本棚をめぐるのはもちろんだけど、おいしそうなシチューが煮込まれてるのを見つけたり、畑の赤カブや牧場のヤギをのんびり眺めたり、酒場のパイやケーキの種類を考えたり、小さな村のあちこちを歩きまわっては撮影する。なにしろ時間がかかる。このクエストで2時間かかる、のんきな進めかたがマメの歩みを自称する所以だけど、こんな遊びかたにつきあえる人はそういないだろうからシルルさんありがとうございます。
そしてVer.6待望の新職業「狩人」>ちがいます
今回イベント職業の狩人。短剣盗賊のつもりでクモノを置いて、ちょうはつで敵を誘ってから、怒らせたオオカミを足どめしてハントする。このスタイルで海賊の散弾ショットも使えて、ベホイムやザオラルといった回復蘇生呪文も持っている。使いやすいなあと思いながら脳裏には「チカラがつよく回復もこなす」とある職業の紹介文が浮かぶ。
オオカミは某紫ワンちゃんと似たような動きだから、近づくと危険、正面は危険、を意識して逃げればいい。怒りとしばりを両方いれた状態で、なにもできないいぬころをみんなでリンチもといハントする。マメミムは回復役に専念しつつ、シルルさんのフォローもあってさっくり犬退治。アンガーハント盗賊にもください>運営さん
ここからネタバレ含む感想を。
依頼人コリスが各町にいるのは、五大陸各地をまわらなくてもできるイベントでもあると同時に、フォルモンティが妖精の国みたいな異界でもあるからじつは何のふしぎもなかったことに気づく。
報酬のバニーセットは月世界のセンスだったのかと思い、ビッグホルンでひさびさにカグヤさまに会いにいく。残念ながらここのバニーにコリスは見当たらなかったけど、住人の名前が星にちなむものばかりで女性らしからぬ?コリスの名もその類だろう。あるいは童話世界のフォルモンティで、彼女もまた童話世界の月の住人かもしれぬ。
自称天才童話作家のパンパニーニ。メルサンディに似た村が舞台になることや、村人が食べられてしまうあたり「満月の夜の物語」は彼の作品だなあと思う。これも未完だと聞いて、もしかして彼は物語をたたむのが苦手なのかと思うけど、ザンクローネ物語を孫娘が完結させたことに触発されて、続きを書いたと思わなくもない。ふしぎな旅人マメミムが登場するのはご愛嬌だ。
ふと思う。
では未完の天才パンパニーニは何が天才だったのか。あるいはこのひと人物や情景の描写が異常にすぐれていて、フォルモンティや偽メルサンディが生まれるほどの筆致だったのではないか。身近にあるメルサンディや村人をモデルにしたからこそだとしても、童話という手法で世界を創造してみせるパンパニーニは確かに天才かもしれぬ。なにしろ勇者すら創造する芸術家マデサゴーラが選んだほどの作品だ。
あらためて。秋空の下で、遠くまでうすくけぶって見える森の木々に視線を伸ばす。舞い散る紅葉と黄葉が足下の地面まで彩って、銀のススキの前に据えられた祠には、フォルモンティの豊かな野菜と白い団子が捧げられる。この団子、月見のしずくを取ってきてとコリスに言われたときに、材料は何と言われたかなあと考える。この世界がメルサンディをもとにしてるなら、もしかしたら小麦粉のお団子かもしれない。せっかくのポケット映写機も、イベントシーン以外の会話はひろえない。思い出せること調べたいことを考えて、うさぎのランプをかばんに入れる。
パンパニーニが描いた世界をゆっくり見てまわりたくなる。それが童話作家としての彼への評価なのだと思う。
追記:以下の記述から、団子粉=米粉である可能性が高そうです(シルルさんに感謝)
>コリスは団子粉に月見のしずくを混ぜ、
>適度に空気を含ませながらこねると手早く丸めた