ドラクエ10でだんとつにかわいいのはおどるほうせきのスライムペスで揺らがない。マメミムの遍歴をたどるとアグラニを出立してガタラに到着したら、キーエンブレムを手に入れてすぐにラッカランに向かってる。カジノに2晩通いづめてルラ石とじゅうたんドルボとおどるほうせきの書を手に入れた。
もちろんおどるほうせきをなかまにするのが目的だった。
ガタラはどうぐ使いクエストのおひざもとで、おどるほうせきたちがいる遺跡もあるからマメミムがペスと出会うのは必然だったと言っていい。ついでにいえばスライムペスの性格「ねっけつかん」は、マメミムと同じ性格でこれはもうできすぎてるとしか思えない。
ところでマメミムは当時もいまも、ペスをぬすむ専用の要員として考えたことはない。当時はとくぎ「ぬすむ」なんて気にもしていなかったけど、いまでもペスはかわいくてつよくて「ついでにぬすむ」、頼れるなかまで変わらない。Ver.2でマデを討伐するまでは、マメミムはずっとペスを最前線に連れていた。
たぶん、おどるほうせきが戦士系モンスターだということをたいていのひとは知らないだろう。勇敢に敵に突進して、はりついて背後のなかまを守るペスの姿は、ドラクエの戦士そのものだ。マメミムが見慣れたペスの姿は頼もしいうしろあたまなのだから。
敵が一体しかいなければ、ペスは至近距離まで近づいてスマイルやダンスやジャグリングを狙う。技の硬直が長いからはりついたままになるけれど、おしゃれでがんじょうなペスが弱体化や状態異常もかけて、敵をみとれさせるからころされることもあまりない。マメミムはペスの後ろにまわりこんで、距離をとりながらメラミを放り込む。魔法使いマメミムとペスのコンビはマメスタイルの原点だ。
マメミムはペスのおかげで壁&タゲ下がりを覚えたのだから。
やがてマメミムは勇者姫アンルシアと揃いの片手剣が使える占い師に、パラディンに転職して、最前線にペスを連れていく機会は少なくなった。だけど占い師マメミムのおしごとはペスがそうしていたように敵を弱体化することで、パラディンマメミムのおしごとはペスがそうしていたようになかまを守る壁になることだった。いままでペスがしていたしごとを思い出す。マメミムはペスのつよさとかわいらしさの足もとにもおよばない。
そんなペス。
ふだんのペスは金策とかまうん細胞や破魔石回収、職人マメミムの素材あつめとか助けてくれている。試練でも魔界でもいっしょだけれど、いざ強い敵と戦うときはペスのとくぎをすべて解放する。きのこどうしもデュラハーンも、ペスがいれば数ターンで無力なチリメンザコくんにしてくれる。つよくてかわいい、ついでにぬすむペスのスタイルは変わらない。
いろんな強敵相手やボス戦で、それ専用に連れていくなかまモンスターはいるけれど、いつも連れまわすならペスになる。派手な活躍はしないけど、なかまを守る壁になって戦いを楽にしてくれる。ペスのうしろあたまを見て、マメミムはちょっぴりでもペスみたいなものになれたらいいと思う。
ペス専用の扇を用意した。ぺス専用の盾を用意した。でもそんなものよりも、マメミムのなかまモンスターたちの中で、ねこひげを装備させているのはペスだけだ。