グランゼドーラ劇場公演第二弾。もちろんバレエ公演観るのははじめてだったけど、理解できるのだろうかという不安はあんまりない。もともとドラゴンクエストという作品が、ゲームをしたことがないひとにもわかるRPGなのだから、バレエを観たことがないひとにもわかるドラゴンクエストを見せてくれるにちがいないからだ。
日曜日の午後、家事をかたづけてインした開演20分前のホールはさすがにこけら落としほどのにぎわいはない。チャット可で人がいないホールを選んで席につく。視聴設定は前回すませていたからあらためて動作を確認。全画面だと画面右上のチャット表示もされなくなるけど、チャットするときの音は聞こえるから「しずかに」サーバでは要注意。
観客席をふくめた臨場感のある映しかたをしていたので今回は全画面で見たほうがよさげ。音質はあいかわらずよい感じ、動画はたまーに映像や音がとぶことがある。このへん劇場視聴におよばない!のは当然だ。カメラは臨場感を優先してわかりやすく見せてくれるので、ステップのつまさきまでカメラに入らないとか群舞の全体を見ることはできないけど、注目してもらいたい演技を表情まで見せてくれるのは映像ならではだ。
予備知識に公式サイトで配役だけ確認した。
伝説の勇者に育てられた白の勇者が、さらわれた王女を助けるため、三人のなかまとともに魔王と黒の勇者が待つ宮殿をめざすというお話。堀井雄二原作のコミカルさとわかりやすさとどんでんがえしがあって、こういうお話がいいんだよ!とドラゴンクエストさんに言いたくなるようなストーリーだ。
台詞はいっさいないのだけれど、いまなにが起きていてどんな会話をしているかが身振りや曲だけでわかるのはさすがバレエでさすがドラゴンクエストだ。酒場の曲が流れればここになかまを探しに来たんだなあというのがわかる。カジノの曲が流れればちょっと羽目をはずしてしまったのがわかる。戦闘曲が流れれば乱闘がはじまったのがわかる。
ものすごおおおおく小ネタ。
王宮では白の勇者が王女に話を聞くまえに、まわりの男女に話しかけていく様子が描かれる。もちろん王女を相手にして恥ずかしがっている姿だけど、ドラゴンクエストだから王様や王女様と話をする前にまわりのひとたちみんなの会話を聞くのは当然だ。
三人のなかまは女戦士・トルネコ(武器商人)・賢者たち。もちろん武器商人はトルネコではないけれど、おちょうしものに見える彼がいざとなれば戦いでも頼りになって、家には妻と子がいることをみんなが知っている。賢者が葉っぱをふりまわせばそれが「やくそう」であることがわかる。魔王たちが待つ宮殿に向かう勇者たち四人の隊列はもちろんあの縦並び。これはドラゴンクエストだとわかるひとはつい笑ってしまうところだろう。
黒の勇者の葛藤と、白の勇者の成長が描かれる。
伝説の勇者から王女たちにすべてが託された。勇者となかまたちが魔王に立ち向かう。
流れるテーマはもちろん「勇者の挑戦」だ!
公演後のスタンディングオベーションまで余韻にひたれて感動にひたれる時間に感謝する。今回は値段でも内容でも、そのつもりでグランゼドーラ劇場に足を向けたひとは十分に満足できるできだったのではないかと思い、もっと全体を観たい!というひとは公演に足をはこぶきっかけになればよいし、演者の姿やストーリーを見返したい!というひとはタイムシフト視聴があるグランゼドーラ公演がおすすめだ。今回の公演にあわせてあげられている解説や感想に目を通して、なるほどそういえばここはこういう意味だったのかと見返してこよう。
あとは重要な感想。
伝説の勇者がイケメンすぎてふるえたよ!