フレさんと育てたジェルザークを倒すためのまもの使い。ひとりになってもジェルザークを倒すためのまもの使いでありつづけた。僧侶をはじめようと思いたったころのマメミムが、つづられた日誌を拝読してフレンドになっていただいた。アグーさんをお雇いして、ちいさな体がビーストファングでとぶ姿になんべん助けられたろう。悶絶全方向打ちがたたきつけられる姿をなんべん見たことだろう。
マメミム僧侶がつよさ3を倒した当時はLv109だった。ジェルザークが過去に流れても、カテドラルがロードリーに、叡聖になっても耐性はそのときのまま、対ジェルザーク用で変わらない。フレ一覧にあるアグーさんのお名前には半年前の文字が表示されたまま。だけどマメミムは知っている。気がつけばログインされていないはずのアグーさんはLv118に、Lv123に、Lv136になっている。こっそりと知られないところでアグーさんはいまでもジェルザークを倒すためのまもの使いをしてくれている。
ジェルザークつよさ4をいちども倒せたことがない。
マメミム僧侶がアグーさんをお連れして、なんどもためしていちども勝てるそぶりがない。なにひとつアクシデントが起こらなければ、アグーさんともうひとりまもの使いをお雇いした火力でつよさ4のリミットマグマすら止める。だけどこのはげどもを相手にしてなにひとつアクシデントが起こらないことはありえない。運に頼れるのは運があるものだけだ。
海賊でもまるくなったでもたたきつぶすでもだめだった。まぐろたたきでもだめだった。結論は早々に出る。魔法使いマメミムがアグーさんとふたりで火力を担当する。もともとマメミムは魔法使いが本職だ。とはいえこれを支えるサポのヒーラーをどうするか。
きっかけは隠者の登場で、お連れしてみるとたしかにバフが完備されたときの回復が楽というしかない。だけどこのはげどもを相手にしてバフが完備されたままということはありえない。開幕なんもバフがないところに爆砕がとんできて、たよりないベホイムが連発されてすぐにジリ貧になっちまう。料理とわたあめとエルフのしぼり汁が湯水のように溶けていく。強力な回復役と支援をし続けてくれるサポート役がほしくなる。
あれ?
もしかして以前からジェルザーク討伐で使っていた天地雷鳴士とポケモーモンの組み合わせでよいのではないか。耐性以外に爆砕を耐えるHPと、ひつじ雲を装備しているサポさんをお雇いしてカカロンバフと転ばぬさきのキラポン撒きをお願いする。ポケモーモンはわたしにまかせたいつものタゲひっぱり仕様モーモンだ。
開幕爆砕がとんでくるのはいつものことで、防御しないと魔法使いは一撃でしんじまう。耐えればそこからバフが積まれていくからこちらも早詠みして暴走陣を敷くころには超かくせいできる。CT呪文は温存してメラゾーマをはげ本体にこつこつぶつけてく。序盤でいちどマグマ様阻止できなかったけど、すぐにメドローアで消すことができた。
魔法使いはしなないことが最優先。ジェルザークが近づいたら陣をすてて敷きなおしながら15mの距離をとる。避けなければいけない攻撃はすべて避ける。爆砕はかならず防御する。立て直すまでのあいだに火力が一気に落ちるから、はどうと喝破はぜったいくらってはならぬ。ヒーラーがパンクしないように、天地やポケモーモンが倒れたら復活の杖をとばす。数秒攻撃が遅れても、マメミムとアグーさんがフル稼働していればいつでも挽回できる。
まだかまだかと時間がすぎる。よけいなことはしない。博打もしない。黄色がすぎて赤がすぎて、攻撃がさらにハげしくなってもこれまでどおりできているのだから、このまま気をつけるべきを気をつければいい。アグーさんのチカラを信じることはマメミムにはむつかしいことじゃない。
コマンド表示が止まる。陣が消える。はげた怪人の姿が消える。
ジェルザークつよさ4ぶじに初討伐だ。
エンドコンテンツにはそれほど興味がないし、サポ討伐にこだわってるわけでもない。ジェルザークの称号を手に入れてどうというひともいないだろう。料理とわたあめとエルフのしぼり汁をつぎこんで、それでもほしかったものがある。
「アグーさんは最強ジェルザークを倒すことができるまもの使いだよ!」
これを証明するためだったら、マメミムが費やす労力なんて惜しくもない。