稲刈り族の朝は早い…
夜も明けぬうちから起き出し、豊穣神へ祈りを捧げる
夜明けとともに畑へ向かい、日がな一日畑仕事に精を出す
仕事の合間にいただくご飯は過酷な農作業へのご褒美自然の恵みに感謝し、糧をいただく
そんな静かな集落に今日は客人がきた
農民に交じり和気あいあいと食事をしていたその人はジーッと畑を見つめ
「ポン菓子にならないかなぁ……」
と呟くやいなや、畑の真ん中で花火に火をつけた
普段は温厚な稲刈り族も突然の狂行に真っ赤な顔を
更に赤くして激怒
旅人の髪をむんずと掴むとその首を刈り落としたと
いう
かもねぎ地方風土記より