その1からの続きです。
http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/885060158158/view/5248258/
そして私は、それと平行して日誌フェスの21日前に、「日誌フェス2018に向けて」という記事を書きました。
私のイベントに足りない物は何か。過去の開催状況を分析して出しました。
私のイベントは、以下の特徴を持っています。
・参加型である。
・途中からでも参加できる(劇等のようなはじめから見てないと、ということがない。)。
・全時間帯で開催。
その特徴が故に、来る方の性質としては以下のような傾向があります。
・(いつでもやっているので)見に行く優先順位が低く、後回しにされる。
つまり、他のイベントが終わった後に来る方が多い。時間が経過するにつれて段々お客様が増えてくる傾向がある。裏を返せば初動が悪い。初動が良ければもっと発展できる素質がある。
そう考え、イベントはじめの時にたくさんの人を集めること、「初動」を重視することにしました。
しかし、これは皮肉な結果を生みました。
さきほど、「身内のイベント」という分析から、新しいお客様を集めるという目標を立てました。
その一方で「初動」を重視すると言うことは、私の知り合いに声をかけて、始めに来てもらうという作戦をとることとなります。これは新しいお客様を集めるという目標に反しています。なぜなら身内のイベントを自ら作っているからです。
二律背反。
たくさん人を集めつつ、身内のイベントにしないイベント開催方法とは何か。この矛盾する2つの命題に対して、私はどうすればいいのか悩みました。そのとき私の脳裏をよぎった言葉があります。
If general perception changes from seeing the glass as “half full” to seeing it as “half empty”, there are major innovative opportunities.
世の中の認識が、「コップに水が半分入っている」から「半分空である」に変わるとき、イノベーションの機会が生まれる。
ピーター・ドラッカー
水を「知り合い」、空間を「新しいお客様」と考えましょう。
コップには大きさの限界がありますので、水と空間は一定の和で存在します。つまり、水と空間がコップの中でどれだけの割合あるのかに過ぎません。
水が少なければ少ないほど、コップの空間はたくさんあるし、水が多ければ多いほどコップの空間は少なくなります。これが二律背反になっている現状です。
現状を打破するために、まず、試しにコップにありったけの水を注ぎましょう。すると、いつかコップの中が水で満杯になり、コップの外に水があふれてくるでしょう。
コップから水があふれないようにするにはどうすればいいのか。コップが水で一杯になる前に注ぐのを止めるか、コップを大きくすればいいのです。
ドラッカーは、水から空間に視点を変えることでイノベーションの機会が生まれるとおっしゃいました。
私は、水でも空間でもなく、そのコップという受け皿に目を向けました。
水は「知り合い」、空間を「新しいお客様」とするとしました。一方で「コップ」とはいったいなんでしょうか。この時の私には分かりませんでした。未知との遭遇です。俄然コップの正体について興味を持つようになりました。
コップの正体を暴くには、とにかくコップに水を注ぎ込み、とにかくコップに空間をたくさんつくることです。そして、コップが水と空間で一杯になってあふれたとき何が起こるのか。ただ水があふれるだけなのか、それともコップの外に実は新しい大きなコップがあるかもしれない。
全部集めればいい。
そう、それが両立するかはさておき、私は、知り合いも新しい方もみんな楽しく参加できるイベントをしたいのです。そして、それが両立するか、両立できないか、哲学的な話はどうでもいいのです。
私が知りたいのは、水と空間、そう、知り合いと新しいお客様を全部集めて「コップ」が一杯になったとき、どういう現象が起こるのか。そして「コップ」の正体は何か。
それが私の日誌フェス2018の新しい目標となりました。
目標を達成したとき、私は「コップ」の正体がわかるでしょう。そしてイノベーションを超えるイノベーションを目の当たりにすることができます。それを楽しみに当日を迎えました。
その3に続く
http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/885060158158/view/5248273/