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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2014-03-24 22:09:22.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~ランガーオの学び舎(3)【ランガーオ配信 ネタバレ有】

 ギュラン氏に紹介され、青空教室の壇上に上がると、まばらな拍手が私を出迎えた。
 集まった子供たちの数は決して多くないが、氏によればこれでも普段よりは、かなり多いそうだ。これは学問に興味を持つ子供が……言い換えれば、教育に価値を見出す親が……それだけ少ないという意味である。ギュラン氏も懸命に活動しているのだろうが、やはり武の聖地として伝統を守ってきたランガーオだけに、一般層の学問への意識は、まだまだ低いと見える。
 教える側がどんなに熱心に教材をそろえ、学び舎を整えたところで、教わる側の意識が追い付かなければ何の意味もない。がらんとした空虚の学び舎が残るだけである。私はようやく、ネーモン殿が私を呼び出した理由が分かった。
 まずは子供たちの興味を引くため、魔法戦士という客寄せパンダが必要だったのである。
 ウェディ式の流儀で優雅に一礼すると、子供たちはぽかんと口を開けて、言葉にならない声を小さな口から漏らした。ややあって、歓声と共に再度の拍手。
 ノーブルコートに身を包んだ私の姿は、服と言えば最低限の毛皮とマフラーぐらいしか見たことのないランガーオの子供たちの目には、エキゾチックで異国情緒にあふれた姿に映ったらしい。いささか照れくさいが、パンダはパンダらしく、子供の興味を引くという役割に徹することにしよう。

 こうして講義は始まった。ネーモン殿の助力を得ながら魔法戦士団の役割や特徴を説明していくのだが、こうしたお堅い話は子供たちには退屈なものだ。話が長引くにつれ、徐々に子供たちの興奮が冷めていくのがわかった。うつらうつらと舟を漕ぐ子供が一人、ふたり……。
 これはいけない。そこで私はネーモン殿と相談のうえ、実技の披露に移ることにした。
 さすがにランガーオの子供たち。武術を見せると目の輝きが違う。

「これが先ほど説明した、フォースを宿した剣の輝きだ。おっと、近づくと怪我をするぞ」

 魔法戦士式の剣技や弓術を実演して見せ、一つ一つを軽く解説していく。これがかなりの好評を博した。

「熱くならず、剣だけを見ず敵だけを見ず。味方を含めた戦場全体を見渡す視野の広さ。これが良い魔法戦士の条件だ」

 と、副団長の受け売りを物知り顔に語ってみせる。自分でも実践できているかどうか、かなり怪しいというのに……。少々後ろめたい気もするのだが、こういう時は自信満々の姿を演じなければならない。講師役を務める私の、それがかぶるべき仮面である。この仮面の重要度は悪霊の仮面より少しだけ高い。
 その後は体験学習として、立候補した生徒にバイシオンの魔法をかけてみせたりと、半ばアトラクションじみた楽しい時間が過ぎていった。

「では、そろそろ講義に戻るぞ」

 こうなると、魔法戦士に対する興味がわいた分、講義を受ける側も意識も変わってくるというわけだ。
 私も先ほどの失敗を反省し、できるだけ噛み砕いた口調で話すように心がけた。目論見がどの程度成功したかはわからないが、とりあえず眠る生徒の数は最小限に抑えられた、ような気がする。
 そうしてどうやら講義も無事終わろうとしたときのことである。

「あの……」

 と、蚊の鳴くような声が耳元に届いた。私は一人の少年がおずおずと手を上げているのに気付いた。瞳の小さな、素朴な顔をした少年だった。

「ミ、ミラージュさんは、えっと……どんなニンムを、やったことがありますか?」
「それは……色々だが……」

 また子供たちの雰囲気が少し変わるのを私は感じ取った。
 質問した子供をはじめ、生徒たちは目をキラキラと輝かせて期待の眼差しを壇上に向けていた。
 どうやら、血沸き肉躍る冒険譚を聞きたがっているらしい。
 さて、どうしたものか……。もちろん詳しく語れば機密漏洩になってしまうのだが、当たり障りのない範囲で語って見せるぐらいならばできるだろう。

「よし、それじゃあ、特別に一つだけ話してあげよう」

 歓声が沸き起こる。どうも、こういう反応のためにサービスしたくなってしまうのは、我ながら人がいいのか調子がいいのか。

「どんな話?」
「魔物退治の話がいい!」
「えーっ、違うよ。人助けの話だよ!」
「不思議な話! 一番不思議だった話!」

 リクエストが始まった。
 思えば私もさまざまな事件に関わってきた。人形たちの聖戦や、人形にされた姫君の話、500年生きつづけたエルフの巫女の話……
 いくつもの候補が浮かんでは消え、最後まで消えずに残っていたのが「それ」だったことは、私自身にとっても意外だった。

 それは、今は闇のかなたに消えた神話の一節。
 一人の王と、彼を取り巻く六人の姫たちの物語だった。
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