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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2014-03-29 16:24:52.0 テーマ:その他

なりきり冒険日誌~ミステリーゾーンへの招待・後日談

 後日のこと。
 ドルワームに到着した私は、七不思議研究で有名なドクチョル氏を訪ね、このことを相談してみた。

「確証はありませんが……あなたはこの世界の裏側を覗いてしまったのかもしれませんね」

 ドルワーム王立研究院のドクチョル博士は私の話を聞き終えると、思慮深げに頷きながら言った。

「こんな学説をご存知ですか?」

 氏は私に、ある賢者が提唱したという学説を紹介してくれた。
 学会では異端とされるその説によれば、アストルティアがアストルティアとして存在するために、何者かが……恐らくは神が、この世界に「形」と「色」を与えているのだそうだ。
 だが、何かの拍子にそれが剥がれてしまうことがある。すると世界はその機能だけを残して形と色を無くしてしまう。それが世界の裏側と呼ばれる景色だ。

「館や壁、地面という「形」が中途半端に剥がれてしまった世界。あなたが迷い込んだのは、おそらくそこでしょう」

 そして、危ないところでしたね、と付け加える。

「もし、景色だけでなく、あなた自身まで形を失っていたら、果たして戻ってこられたかどうか……」

 ぞくりと悪寒が走った。あの断面図のような光景が脳裏によみがえる。
 私自身が、半身を割かれて断面図となる姿を想像し……。
 ドクチョルによれば、同じような空間に入り込み、そこに取り残されたまま出られなくなった旅人もいるという。件の学説によれば、彼らを救えるのは、アストルティアを支える神々の使者だけであるとのことだ。
 私は幸運にも帰還に成功したが、何故成功したのか、そもそも何故その場所に迷い込んでしまったのか。最後まで分からずじまいだった。

「理由なんて、無いんじゃないですか」

 ドクチョルは諦めたような笑みを浮かべた。私の顔にも、同じものが浮かんでいたに違いない。
 理由がないから防ぐこともできない。突然、何の脈絡もなく、それは襲ってくる。理不尽な陥穽。
 足元を確かめるがいい。真っ暗な空間は広がっていないか。壁に手を当ててみるがいい。吸い込まれてしまわないか。
 警戒せよ。ミステリー・ゾーンはいつだって、日常の隣に寄り添っているのだから。
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