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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 133

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ミラージュの冒険日誌

2017-12-07 00:39:47.0 テーマ:その他

記録員Mと紫の機兵団(7)~なりきり冒険日誌

 頼りなく風に揺れる古びた呪符。それが私の指先で震えていた。これがどんな代物なのか、私は知らない。
 意を決して天に掲げる。これが窮地を救ってくれることを祈るだけだ。
 すると、どうだろう。
 呪符は一瞬、閃光を放つと凄まじい雷鳴と共に影を打ち消した。  光が晴れた時、私が見たのは金縛りにあったように動きを止めた鉄機兵団の姿だった。
 閃光を操りて、我この者を鎖で封ず……影を打ち消せッ! 私が使ったのは、古代エルトナの伝統を伝える密教的集団、天地雷鳴士が手ずから書き記した金縛りの札だったのだ。
 その効果は……見ての通り。私の周囲にいた全ての機兵が動きを止めていた。滅機兵といえど例外ではない。
 安堵の溜息が漏れた。
 魔鐘を倒しに行っていた者達も帰還し、動けぬ敵をなぎ倒す。
 防衛成功まで、あとわずか。
 やがて呪符が溶けるように消え去り、閃光の鎖が解き放たれる。止まっていた時が動き始めるように、滅機将は三度動き始めた。
 だが、パラディンは既に態勢を整え直している。
 取り巻く雑魚も全て地に落ちた。
 防衛成功へのカウントダウンが始まる。
 癇癪を起したように巨機兵が大鉈を振り上げる。
 サン、ニイ、イチ……
 次の瞬間、嵐のような魔力の渦が戦場を覆った。吹き抜ける風に土煙が舞う。
 そしてそれが通り過ぎた時、紫炎の鉄機兵団は跡形も無く姿を消していたのである。  これは転移の呪文。魔王より秘術を盗み取った魔女の一族が長時間の儀式によって発動させるバシルーラの発展形……一部ではオメガルーラなどと呼ばれているとか。
 防衛軍の戦いは、この儀式が完了するまでの時間を稼ぐ戦いでもあるのだ。
 本来のオメガルーラは対象を星辰の彼方まで吹き飛ばし、その肉体と精神を完全に封印する究極呪文だそうだが、さすがに魔女の末裔達にそこまでの威力は無い。アストルティアの辺境へと飛ばし、その侵攻を妨げるのみである。
 いずれ彼らは戦力を整え、再びこの地を訪れるだろう。だが、ひとまずは……

「防衛成功だ! 諸君、よくやってくれた!」

 通信機から総帥Mの声が響く。今度こそ、正真正銘の歓喜の声が上がった。
 私はと言えば、情けないことに喜びより安堵の方が勝り、その場に座り込んでしまった。
 ……と、隣でドタンと大きな音がした。見れば、あの立派な顎ひげを蓄えた戦士が私と同じ表情で座り込んでいる。
 ひょっとすると……いや、間違いない。
 この戦士、今日が初陣だったのではないか。
 よく見れば、防衛軍における階級を表わす肩章は私と同じグレイカラー。初級兵の証だ。
 あまりに威風堂々とした風貌なので騙されてしまった……。
 気づけば戦士の方も、私を同じ表情で見つめていた。やがて二人同時に苦笑を漏らす。どうやら、お互い……そういうことだ。

 戦い終えた兵士たちの肩を風が撫でる。
 苦しい戦いだった。そして私はいくつものミスを犯した。数え始めればきりがない。
 だが、ミスを犯しつつも、こうして勝利を得ることができた。少なくとも、一つもミスを犯してはいけないような戦いではない、というわけだ。

 そして新しい戦いには、新鮮な驚きがいくつもあった。
 支援役としての扇使いの頼もしさ、門を守るパラディンの鉄壁の守り、ドラゴンビートと抜群の相性を誇る魔法使いたちの活躍……冒険者たちの一風変わった活躍を目の当たりにできたことは何よりの喜びだった。
 ならば我々魔法戦士には何ができる……? 大物狙いか、中隊長狙いか。戦況に応じて的確な相手にフォースブレイクを。仲間たちの支援次第でマダンテが大幅に強化されることも証明済みだ。今回は威力不足だったギガスラッシュも、ドラゴンビートがあればそれなりの威力は出せるのではないか? 弓はどうだろう。ロストスナイプはどこまで頼れる? マジックルーレットによる攻撃力強化も時間は僅かだが、援護を受ける人数が7人もいれば無駄にはなるまい。
 今回、組まなかった職業や武器にもそれぞれ強みがあるだろう。魔法戦士が彼らと絡んだ時、どんな戦いができるのか。実に興味深い。
 次の戦いではどんな驚きを体験できるのか。不謹慎と言われようが、私は一人の冒険者としてこの戦いを楽しんでいる自分に気づいていた。

 やがて先ほどとは違う、柔らかい光が8人の身体を包み、戦士達の身体を防衛軍本部へとそっと送り返した。互いの労をねぎらいながら、同盟軍は解散となった。  ここはヴェリナード、アストルティア防衛軍本部。
 熟練の精兵たち、初めて門をくぐる新米兵士たち。さまざまな顔ぶれが集い、独特の空気を醸し出す。
 新しい時代に、新しい戦いを求めて。
 冒険者の酒場は。今日も熱気に溢れていた。
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