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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2020-03-14 17:02:09.0 テーマ:その他

良薬とキケンな香りと魔法戦士(3)~なりきり冒険日誌【※ver5.0に関する記述有り】

 さて、街に戻った我々は、危険な薬を運ばせたことについて依頼主のボイアに苦情を申し立て、結果、夕飯一食で手を打つことになった。
 歓楽街は仕事を終えた男達で溢れ、客引きの声がそこかしこに飛び交う。
 賑やかな夜の町……と言いたいところだが、街路樹代わりのバリケードがその雰囲気を台無しにしていた。
 階段の手すりや酒場の衝立にも槍と棘のモチーフがずらりと並び、なんとも物々しい。

「物騒な街だな」
「そうよ。だから羽目を外すときも徹底的なの」

 通り過ぎた酒場で何かが砕ける音が轟き、続いて爆笑と黄色い声が鳴り響いた。どうやらその通りらしい。  ボイアは「比較的穏やかな」店を選んで案内してくれた。馴染みらしき女店主と挨拶を交わす。
 私とボイアは普通の椅子に、ニャルベルトとスライドは小柄な魔物用に用意された足の長い椅子に座り、リルリラはテーブルの上にクッションを置いて自分の席を作った。

「ロア先生の助手をしてると、色んなお客と縁ができるの。いい話があったら紹介するから、埋め合わせはそれで、ね」
「軍の相手だけじゃないのか?」
「色々よ。こういう街だから、薬の需要はいくらてもあるの」
「荒事も多いだろう」
「そうね。でも昔はこんなもんじゃなかったらしいわよ」
「そうなのか?」

 私はスライドに目をやった。スライムはストローで器用に酒を飲みながら答えた。

「昔はギャノン兄弟なんて、弱い者苛めばっかやる奴もいたな。ヴァレリア様が追っ払ってくれたけどよ」
「へえ、ヴァレリア様って、案外いい人なんだ」

 ぬけぬけと、リルリラが言ってみせる。ほろ酔い気分のスライドは、少しスライムベスカラーに染まったようだ。

「恐ろしい人ッスよ。でもそういう人がいないと下っ端が暴れるんでさあ」
「力による秩序、か」

 私はエール酒を喉に流し込んだ。
 この地では血筋も家柄も意味を持たない。頼むべきは己の力のみ。かつてのバルディスタは、無法地帯同然だったという。
 だが力を制するのは更なる力。氷の魔女は、圧倒的な暴威をもって全てを制圧し、この地に秩序をもたらしたのだ。 「暴力は毒だが、毒も転じれば薬となる、か」
「取扱注意の劇薬だけどね」

 ボイアが酒に赤らんだ顔でウインクを飛ばした。私はひらりと身をかわしたが、その流れ弾をくらった者がいたようだ。

「おっ、姉ちゃん、こっちくるかい?」

 背後でどっと笑いが湧く。酒に飲まれて羽目を外した兵士たちだ。悪のりした若い魔族が席を飛び出し、ボイアに言い寄り始めた。店の者が間に入ろうとするが……彼女に関しては、その必要は無かったらしい。

「私に指一本触れたら、これで毒殺しちゃうわよ」

 ほろ酔いの笑顔のままバッグの中の試験管をひらひらさせる。若者は引きつった笑みを浮かべつつ去っていった。

「飲食店に毒物を持ち込むんじゃあない」

 私の忠告に女薬剤師は肩をすくめた。

「本物のわけないじゃない」
「タフだねえ」

 女店主が苦笑していた。

「悪いわね。最近ウチの店にもああいう酔っ払いが多くて、困ってるのよ。店の子に手を出す奴もいたりしてね」

 困ったもんだわ、と腰に手を当てる。

「その時は、たまたま来てたベルトロさんがとっちめてくれたんだけどね」
「ほう?」

 軍のナンバー2。意外な名前が出てきたものだ。
 あまり評判の良くない男と聞いていたが……

「意外と頼りになるのよ。普段はベロベロに酔って看板に話しかけてるような人だけど」

 女店主はクスクスと笑った。
 フム、と、私は頬杖をついた。この国の人々はベルトロの名を出すとき、いつも顔の表情が緩む。
 氷の魔女ヴァレリアの名が、常に畏怖と共に語られるのとは対照的だ。
 軽く見られているようでいて、民衆に親しまれるタイプの男なのだろうか。だとしたら……ナンバー2は伊達ではないのかもしれない。

「そういえばベルトロさん、たまに子供用の薬なんて買っていくのよね。しかもまとまった数を」
「へえ?」

 ボイアの呟きに、リルリラが食いついた。

「実は隠し子でもいるとか?」
「そう思って最近、声かけてみたんだけど……」

 薬剤師は首を振った。

「もう要らなくなった、って……。どういうことかしら」

 ピクリ、と、スライドの身体が震える。おや、と私は首をかしげた。心なしか、カラーが青に戻っている。
 少し前に、同じ反応を見た。確かロア氏と、魔瘴やベルトロについて話しこんでいた時だ。
 顔を覗き込む。またもそっぽをむいた。

「……何か知ってるな?」

 私はスライムの頭頂を指でつまんだ。表面膜に汗がにじむ。

「隠し子がいるの?」

 妖精がスライムを飛び越え、さかさまに顔を覗き込んだ。
 目をそらす場所を探して、スライムは瞳を泳がせていた。
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