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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2020-06-24 21:38:05.0 テーマ:その他

ガタラ防衛戦線異状なし(7)~なりきり冒険日誌

 北へ南へ、方々を走り回りながらガタラ防衛戦は続く。
 戦闘が後半に差し掛かったころ、我々の疲労はピークに達していた。
 一方、敵将は悠々と石造りの荒野を往く。
 熱した灰の様な赤黒の鱗が不気味に蠢く。
 ウミヘビのように長い身体をうねらせ、雷撃をまき散らしながら進軍するその龍を、防衛軍本部は轟雷将と名付けた。
 隊士たちが一斉にこれに斬りかかるも、龍は顧みることすらしない。ただ冷たい死線をはるか上空から浴びせるだけだ。あの骨竜や黒竜と比べてさえ格が違う、大物中の大物と言えた。
 歯を食いしばり、戦士らが挑む。そして彼らが轟雷将に気を取られている内に、またも別働隊となる仔竜たちがガラクタ城を襲うのである。
 右往左往。半数が防衛にあたり、残りが敵将を抑える。自らを取り巻く障壁が半減したのを見て龍は優雅に尾を翻し、天に向かって吼えた。
 絹を裂くような高い咆哮がガタラの空に響く。
 大多数の隊士はその声に驚き戸惑うばかりだったが、ベテランの部類に入る何人かは気づいていた。これは魔鐘を呼ぶ召喚儀式の兆候だと。
 我々にとって幸運だったのは、そのベテランの一人が、支給品の呪符を受け取っていたことだ。彼は咄嗟に札を天に掲げ、呪縛の霊気を解放する。光が走り、ガタラの町が白く染まる。さしもの轟雷将が閃光の鎖に繋がれ、身動きを封じられた。
 そして召喚を阻止した防衛軍はこれを機に態勢を整え、敵軍が退却するまで見事、ガラクタ城を守り抜いたのである。

 *

 その後もガタラへの襲撃は継続的に発生し、そのたびに住民の避難、防衛軍の出動が行われた。
 本部からの発表によれば、今のところ被害は最小限にとどめられているそうだ。

「少なくともチョッピやジュレットに比べると防衛成功率は高い。初動は順調と言うべきだろう」

 とは、ユナティ副団長からのお言葉である。
 成程、ドラゴン族を中心とした今回の兵団は雑兵の一匹一匹が強靭な肉体を持ち、また四方八方から襲い掛かってくるため気が抜けない存在だが、逆に言えばそれだけとも言える。
 迎撃に当たって特殊な手順や策が必要なわけではないし、一度の砲撃失敗、召喚阻止がそのまま敗北に結びつくような、ある種の理不尽さもない。
 例えるなら獅子門での戦いをそのままスケールアップしたような、正統派の防衛戦である。

「ただし、撃退報告の多さに反して討伐報告は少ない」

 と、副団長は付け足す。確かに、あの轟雷将に対しては足止めが精いっぱいだった。
 防衛は易く、討伐は難しい。そんな所も獅子門に似ている。ますます励むべし、か。

「ま、アタイらとしては街に被害が無けりゃ、それでいいけどね」

 盗賊団のダルル姉御はそう締めくくった。
 勿論、損害が皆無とはいかない。時には城前の結界が破られ、ガラクタ城が敵の攻撃に直接さらされたこともある。
 が……
「壊れるのがダストンさんのお宅なら、問題ないでしょ」

 近隣住民代表、カッカ&イイナ氏のお言葉である。

「っていうか最初から壊れてましたし」
「壊れる前と、何か変わりまして?」

 …魔物達の狙いがガラクタ城だけだったことが幸いした、というべきか。
 当のダストン氏に至っては…

「これだけ大騒ぎして結局被害が出ちまうなんて……アンタら本当にポンコツですねっ!」

 結界防衛に失敗し、意気消沈する防衛隊士に興奮気味に駆け寄ると、熱烈な視線を投げかけた。

「そんな役立たず共は……ずっとここにいてもいいですよっ!」

 駐留許可が下りた。もはや何も言うまい。  他の場所への被害もゼロとは行かないが、そちらは盗賊ギルドが責任をもって修理・補償を行うことを宣言し、住民感情を抑えている。
 その費用は防衛軍本部が直接負担する予定だったが……私は上層部に口をきき、修繕費の負担ではなく"協力への謝礼として修繕費を上回る報酬をギルドに支払う"という形に変えてもらった。
 資金の出どころは変わらないが、これによりギルドは、防衛軍と対等の立場で取引を行った上で、自らが主体となって街を復興する、という立場を得たことになるのだ。
 侠者は面子を重んじる。そして面子とは細やかな気配りにより保たれるものだ。この配慮は誇り高い盗賊達を喜ばせた。

「少しは気の遣い方を覚えたのかい?」
「また怒らせて、奢らされるのは勘弁だからな」

 ダルルの軽口に、私は肩をすくめた。

 かくしてアストルティア防衛軍ガタラ支部は、今日も活動を続ける。
 裏では多くの人材が駆けまわり、時に頭を抱え、衝突したりもするが、本国へ送られる活動報告は以下の一言だ。
 防衛戦線異状なし。

 ガタラはいつだって、平凡な大騒動に満ちている。

(この項、了)
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