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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

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ミラージュの冒険日誌

2020-08-15 21:01:32.0 テーマ:その他

竜は無慈悲な闇の帝王(4/4)~なりきり冒険日誌

 灰の雨が竜の大地をしめやかに打つ。マティルの村に無数の灰が降り注ぐように、数えきれないほどの挑戦があった。
 我々はその日も常闇の竜レグナードに挑むべく、廃屋の門を叩いた。プリネラが静かに迎え入れた。

 我々はすでに何度も、かの竜のオーラが「赤」く染まるところまでは追い込んでいた。
 あと一歩、ほんの少しの運が向けば勝てる。そう思ったことも一度や二度ではない。
 だがそこからが長かった。追えば追うほど、雫が砕けて散るように、あと一歩が逃げていくのだ。
 
 そしてこの日。
 我々の戦いに、劇的な幸運は訪れなかった。

 竜の纏うオーラが「黄色」に変わった時点でのタイムも平均程度。良くも悪くもない。
 しいて言えば……「黄色」以降、何度か思い切って敵から離れた位置で弓星の更新を行った。その時、竜の怒りがちょうど重なるような不幸が起きなかった。
「不運でなかったこと」が、最大の幸運だったのかもしれない。  レグナードがギラついた眼光と共に「赤」いオーラを身にまとったとき、やや時間は不足気味だったか。
 焦らず、逸らず、それぞれが役割を果たし続ける。
 パラディンは土台、魔法戦士は柱。魔法使いはそれらの支えの元で死力を尽くして敵を討つ。
 たまりかねたレグナードが怒りの咆哮を上げる。私の身体は地に倒れるが、位置は万全。パラディンと共に進行を食い止める。
 残り時間はわずか。竜の怒りが収まるより、タイムリミットの方が早いだろう。
 立ち上がった私はそこで弓から剣に持ち替え、最後の攻勢に出た。
 マダンテを、フォースブレイクを放ち、後はひたすらに剣を振る。一の太刀が熱鱗を穿ち、二の太刀が肉を抉る。
 魔法使いたちも必死だ。巨大火球が闇の竜を焼き砕き、氷塊が押しつぶす。竜が反撃を繰り出す。聖騎士の堅陣がそれをがっちりとうけとめ、私はヒット・アンド・アウェイを繰り返す。
 残り時間が15秒を切ったころ……
 奇妙な感覚が私を襲った。
 まるで身体が、あらゆる時間から切り離されたような……。戦いの中にあって、戦いから解き放たれたような浮遊感。身体にのしかかっていたあらゆる重圧が突然に消え、空虚の中に漂うような独特の感覚。
 私はそれに覚えがあった。
 これは前兆だ。戦いに終止符が打たれる直前の奇妙な浮遊感……
 微かに、胸の灯火が揺れた。
 そしてその直後、メラゾーマの火球がレグナードの胸に着弾し、爆裂した。
 巨竜の腕は力なく垂れ、地を踏みしめる後脚はゆっくりと傾いていった。
 竜鱗のまゆそのものが破裂するような、真っ白な爆発音が轟く。

 ……その閃光が収まった時、我々は常闇の征服者となっていた。
 勝利の雄叫びが竜鱗のまゆに響き渡った。何を遠慮する必要があろうか。我々は互いをたたえ合い、感謝と歓喜の言葉を交わし合った。
 運に恵まれたかもしれない。もう一度やれと言われてすぐにできるとは言わない。
 だが幸運だけで勝てる相手ではない。それもまた間違いないことだ。
 まだまだ課題はあるが、今は素直に喜ぶべきだろう。

 この勝利と、勝利を分かち合える友の存在を。

 私はそれほど戦巧者というわけではない。
 魔法戦士が戦線を支えるこの戦い、安定するかどうかは魔法戦士の手腕にかかっている。私のミスが原因で全滅した回数は数知れずだ。
 だが彼らはいつも笑って「またよろしく」と言ってくれた。その言葉の、なんと頼もしかったことか。
 あらためてここに、感謝を述べさせてもらおう。

 さて、とりあえずの勝利を収めたとはいえ、レグナードが完全に封印されたわけではない。
 再び門戸を叩けば、いつでも会えるだろう。厳格なる教師にして偉大なる常闇の竜、レグナードに。
 まだまだ学ぶべきことは多い。機会があれば、また挑んでみたいものだ。

 火山灰がゆらゆらと舞い降りる。無数の灰、無数の足跡。無慈悲な竜と、0.3%の栄光。
 灰は降り積もり、大地となり、その塵の一つ一つが竜と冒険者の物語を作る。
 次に宿屋協会が統計を発表した時、その数字の中に数多の冒険者の姿を思い浮かべてもらえたら、何よりの幸いである。

(この項、了)
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