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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2020-11-23 16:58:57.0 テーマ:その他

王なき都の戦士たち(9)~なりきり冒険日誌【※ver5.2に関する記述有り】

 連携攻撃は確かに成功した。だが、これで終わったのか。
 戦士たちは半ば祈る思いで黒煙の先を見つめていた。
 そして……
 もうもうと立ち込めた煙の奥から、裏返った声が轟いた。
「痛ェェェェェェ!! 痛ェじゃねえかよオォォォォ!!!」

 獣人は地団太を踏み、石畳を破壊した。肌には火傷と感電の跡が痛々しく残り、息も荒いが、致命傷ではない!

「とどめには至らなんだか。だが、効いているぞ」

 ダボウは冷静に剣を構えた。

「同じことを二度、三度繰り返せばよいだけのこと!」
「やってみやがれェ! その前にてめェら皆殺しだァ!!」

 ギャノン弟は血走った目でダボウを睨みつけた。私も剣を構えなおす。
 我々が力尽きるのが先か、この狂獣が倒れるのが先か。奇襲は何度も通じない。だがやるしかない。やるのだ。
 傭兵たちも互いにうなずきあう。戦士たちが覚悟を決めた、その時だった。
 もう一つの地響きが、バルディスタの街に鳴り響いたのは。
 大地が揺れる。そしてギャノン弟とよく似た裏返った声が、瓦礫の向こうから聞こえてきた。

「弟ォォ!!! 何があったァァァ!?」

 狂獣は子供のように顔を輝かせてその声に向き直った。

「兄ィィ!! ちょっと生意気なヤツがいてよォォ!!」
「そいつは許せねェなァァ!!」

 サッと血の気が引いた。ギャノン兄弟。その名の通り、彼らは一人ではない。
 瓦礫を押しのけ、もう一つの巨体が姿を現す。
 緑のたてがみ。弟に全く見劣りしない筋骨隆々の体つき。ギャノン兄! 配下の獣人たちも次々と湧いて出る。

「ねえミラージュ」

 私の背びれをリルリラが握りしめた。

「逃げたほうがよくない?」

 私は思わず、頷きかけた。
 だが乱入者はギャノン兄だけではなかった。

 * * *  その青年は、ギャノン兄弟と比べれば見落としてしまいそうなほど小さく華奢なシルエットを、城門の上に静かに浮かべていた。
 笛の音が響く。場違いなまでに美しい音色に、誰もが思わず顔を上げた。
 その左右から色鮮やかな光が照射され、影を飾り立てる。中性的な美貌。紅を引いた唇から笛を離す、その仕草さえも思わず見とれるほど美しい。唇が艶めいて光った。
 彼は傍に控える女に笛を預けると両手に扇を取り出し、舞うようにそれを広げた。

「面を上げるべし。耳を傾けるべし」

 透き通った美声が戦場を貫いた。ナギは歌うように口上を述べた。 「われらが将、ベルトロより早馬ありき。歓喜すべし。すなわち朗報なり」

 そしてひらりと身をひるがえす。と、同時に女たちが口上を繰り返す。朗報なり、朗報なり。
 戦場の時間が今だけは止まったかのようだった。その声に、美貌に、色とりどりの光に、誰もが見とれたのだ。
 よく見れば、城門で明かりを操作しているのは酒場の女たちだった。この手の演出は慣れたものである。

 ナギは城門から軽やかに跳躍し、倒壊を逃れた商店の屋根に飛び移った。光がそれを追う。誰もが目で追った。
 彼は優雅にステップを踏むと、再び歌い始めた。

「ヴァレリア様、ご健在! 蒼く深きガウシアの樹海に、我らが魔王、生きてあり!」

 カラン、と音を立てて何かが地面に転がった。反乱軍の何人かが武器を取り落としたのだ。
 私もまた呆然としていた。突然もたらされたあまりに重大な報せに、頭の回転が追い付かなかった。幻惑的なナギの姿と相まって、まるで舞台上の役者を見ているような、そんな気分だった。

「ヴァレリア様、ご健在!」

 ナギは再び跳躍し、別の屋根に飛び移ってはそう繰り返した。
 ……と、リルリラが宙に舞い上がり、小さな体で目いっぱいに声を張り上げた。

「ヴァレリア様、ご健在! ヴァレリア様、ご健在!」

 ハッと私は我に返る。見とれている場合ではなかった。
 腹に力を入れ、リルリラに続く。

「ヴァレリア様、ご健在! ガウシアの樹海に、生きてあり!」

 酒場の女たちもそれに続く。魔王生存。ヴァレリア健在なり。言葉は徐々に広がり、唱和となり、大音声となった。

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