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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2022-01-16 20:01:42.0 テーマ:その他

海賊と冬の陽炎(11)~なりきり冒険日誌【※海賊クエストに関するネタバレあり】


 地下空洞に不穏な空気が漂う。怒りを乗せた視線を正面から受け止め、私は首を振った。

「お前とお前の弟を襲った不幸には同情する。その怒りも理解できる。だがそれは、国家から託された力を私情のために振るっていい理由にはならん」

 声が響く。ゲーダムの背後で、絵画の景色が震えた。

「法の守護者たるものが己のために力を行使する。人はそれを、無法と呼ぶのだ」
 青い空、白い雲。こびりついた土で、よく見れば汚れている。振動がその汚れを暴く。

「このオレを、奴等の同類扱いする気か!」

 ゲーダムが目を剝いた。眼球が血走り、拳が震える。
 私の心に、冬の海風が吹いた。
 目の前の男が激すれば檄するほど、胸が冷えていく。
 彼がマドロックと同じ……? 否。自らの意思で法を踏みにじり、感情に任せて人を殺めたという意味では、それ以下だ。

「ゲーダム」

 私は努めて冷静に語りかけた。

「魔法戦士の誇りを忘れるな。なぜ我々が巨大な力を持つことを許されているのか。その意味を!」

 私は一歩詰め寄った。
 ノーブルハットの飾り羽根がスッと天をさす。
 ゲーダムは恐れたように飛びのき、矢筒に手をかけた。私は声を上げる。

「ゲーダム! 今ならまだ女王陛下のご慈悲もあるだろう。だがその矢を弓につがえた瞬間、お前はただの反逆者に成り下がるのだぞ」

 ゲーダムは……荒い息を一気に吐き出すように、声にならない声を上げた。
 そして一瞬、糸の切れた人形のように虚脱し……
 うつろな瞳に憎悪だけを乗せて、矢をつがえた。口元には、気のふれたような笑み。

「是非も無し、か」

 私は構えようとするマドロックらを片手で制し、宣言した。 

「海賊諸君には下がってもらおう。これは魔法戦士団の問題だ!」

 私は戦闘態勢をとる。
 が、そこにフレンジーが割り込んだ。

「冗談じゃない。あれはアタシらのお宝だよ!」

 他の者たちも続く。彼らはアウトロー。理路整然とした理屈など通用しない。
 マドロック船長だけが出遅れた。彼は……繊細なのだ。
 なだれ込もうとした海賊たちの機先を制し、ゲーダムはまず一射。流れが止まった隙に後方に退いた。
 そして、おそらくはハルバルドから情報を得ていたのだろう。アジトの仕掛けを起動する。と、地響きと共に壁が動き出した。

「何だ!?」

 ゲーダムの姿が壁の奥に消える。同時に一本道だった通路が次々に壁に覆われ、迷路と化していった。
 海賊同士も壁に分断された。私とリルリラ達もだ。 「逃がすか!」

 ゲーダムに追いすがる。振動が収まった時、周囲には誰もいなかった。前方に道。ゲーダムはこの先か?
 と、声が聞こえてくる。

「待て!」

 海賊達の声だ。走る! 通路を抜けると、オーガとエルフの海賊がゲーダムを追っていた。少し遅れてプクリポ……ペッペチ先輩である。その奥にゲーダム。他の海賊は、まだ壁の向こうか!
 まずオーガが、ゲーダムに駆け寄った。ゲーダムは逃げない。弓を構えていた。

「……いかん!」

 私は駆け寄りながら彼らを制止した。ゲーダムが我々を分断し、身を隠したのは逃げるためではない。一人ずつ確実に仕留めるつもりだ。
 海賊たちも全員が荒事に長けているわけではない。私の知る限り、この三人の担当は操船と探索。

「ぐあ……!」

 オーガが悲鳴を上げて倒れた。続けてエルフを矢が襲う。鮮血が地下空洞の空気を汚す。魔法戦士団仕込みの弓術は素人が耐えられるものではない。
 二人目が倒れ、白目をむいた。追いつつ私は歯噛みした。息はあるが!

「ペッペチ先輩は、下がれ!」

 私はプクリポに呼びかけた。彼は従った。正面から逃げてくる彼を飛び越して、私は射線を封じる。

「彼らを!」

 ペッペチ先輩に倒れた二人のことを託し、私はなおも追う。
 ゲーダムも私に気づいたようだ。狙う相手を切り替える。
 私は剣を抜かず、走りながら呪文を唱えた。彼もまた下がりつつ魔法の力を高める。
 それが開戦の合図だった。
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