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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2024-06-30 16:09:07.0 テーマ:その他

星空の守り人(11)【なりきり冒険日誌※ver6.5までのストーリー記述あり】

 不敵な笑みを浮かべた数々の"岩"が上空より飛来する。それはまさに、戦場の真っただ中に投下された爆弾の群れだった。

「気を付けてください!」

 クリュトスが叫んだ。

「直撃を受ければ、英雄達でさえタダでは済まない威力です!」

 言われるまでもなく、蝶たちは弾けるように飛翔を開始していた。爆弾岩の恐ろしさを知らない冒険者はいない。
 結晶が静かに輝き始める。冒険者と天使による一斉攻撃がそれに襲い掛かった。

「起爆までに必ず仕留めろ!」
「全部だぞ!」

 ジア兵の妨害を振り切り、フライト隊が集中砲火を浴びせる。天使達もまた光弾を一点集中させた。

「ニャーーー!!」  ニャルベルトの渾身のメラガイアーが降り注ぐ。私は理力を込めた矢の一撃をそれに合わせた。光が闇夜を走り、念晶の眉間を貫く!
 カッ……と、乾いた音を立て、ジア・ロックが崩れ落ちる。が、一安心には程遠い。敵は無数にいるのだ。ドワーフの道具使いが悪態をついた。

「ここまで来て爆弾岩かよ! セコいぞ!」

 原石は尊大に笑った。

「「確実に訪れる絶望。それに怯え歪む顔、これに勝る娯楽は無い。ジア・ミラルダ。嘲笑う者の名だ」」
「……次いくよ!」

 リルリラがフライトを翻す。天使と冒険者が力を合わせ、一つ、また一つと爆弾を処理していく。だが……

「「哀れ。そして愉快」」

 ジア・ロックの一つが臨界点を迎えつつあった。無表情な笑顔が輝く。光が限界を超える……!

「ダメだ、退避……!」

 轟音が天を貫き、暗黒の空が爆炎に包まれた。  近くにいたバタフライトがまとめて爆散し、天使は翼を逆立てて吹き飛ばされる。
 我々の乗るバタフライトもまた爆風のあおりを受け、激しく揺れ動く。リルリラが懸命に水晶を操作し続けた。硝煙と爆炎が暗い空を赤黒く照らす。ジア兵すら無傷ではない。かなりの数が巻き込まれた。
 ジア・ミラルダの高笑いが響いた。

「被害状況を報せろ!」

 カンティスが爆光に怯みつつ指揮を執る。バタフライト3機大破、天使兵も4小隊が機能を停止。他も大なり小なりの被害を受けた。
 だが戦士達の猛攻は爆弾を戦場の端まで押し流すことに成功していた。光輪は爆発の余波を受けつつまだ健在。終わってはいない!

「救護は後続に任せろ! また来るぞ!」

 ジア・ロックの第二陣が今度はフォーリオンに狙いを定め、降下を開始する。

「畜生!キリがない!」
「泣き言は後だ!」

 閃光が闇夜に交差した。
 ドワーフはありったけの爆薬を投げつけ、岩盤を爆砕する。オーガ族の魔法使いが冷気の呪文で表面を凍結し、ニャルベルトの大火球が温度差で焼き砕く。抜刀隊のエルフは捨て身の突撃で一点を見極め、物質的急所……プルッツフォン・ポイントを切り裂いた。

「次、どこだ!」
「あそこ!」

 リルリラが後方を指さした。輝きを増した爆弾岩に天使が集中攻撃を仕掛けていた。カンティスの姿もある。だが……

「数が少ない! あれでは間に合わんぞ!」

 バタフライトが急旋回する。と、機体がガクンと大きく揺れる。先の衝撃でガタが来ているのだ。速度低下!
 狙いが定まらぬ中、ニャルベルトが必死に火球を打ち出す。天使達も光弾を集中する。それでもなおジア・ロックの輝きは健在だった。
 総毛が逆立つ。あの地点での爆発は、隊の大半を巻き込むだろう。

「ええい……ままよ!」

 私は意を決し、剣を手に取った。そして機体の背を走り、宙へと飛び出した。

「ミラージュ!」

 リルリラが叫ぶ。私は光の膜を飛び越え、星辰の世界に身を投げ出した。そこには限りない闇と星の光、そして白い翼があった。

「カンティス! 肩を貸せ!」

 私は光弾を打ち出す天使の背中にそう叫んだ。カンティスは一瞬振り返り、即答した。

「高くつくぞ!」

 天使は翼をひときわ大きく羽ばたかせ、空中に足を踏ん張る。そのカンティスの肩を蹴り、私は二度目の跳躍を果たす! 目前に迫るジア・ロックは赤く危険な輝きを帯び、無感情に笑っていた。
 私は歯を食いしばり、それを睨み返す。

「喝!」  高く掲げた剣に理力を込め、薄笑いの顔面に峻烈な気合と落下速度を乗せた一撃を叩きつける。激しい抵抗が、剣を通して伝わってくる。固く、硬く、堅い! 私は尚も理力を振り絞った。光が燃える。剣が、腕が焼けるように熱く輝いた。剣技の究極とも呼ばれるアルテマソードの真髄。それが私に成し得るか。否、やるしかない。

「かあぁぁぁっ!!!」

 ピシ、と何かが砕ける音がした。それは剣か、念晶か。それとも私の腕だろうか。
 知ったことではない! 剣を軸に身体ごと回転するように全体重をかける。
 一瞬、天地が逆転し、あらゆる支えを失ったかのような浮遊感が全身を襲った。
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