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フォースマエストロ

ミラージュ

[ミラージュ]

キャラID
: DX235-898
種 族
: ウェディ
性 別
: 男
職 業
: 魔法戦士
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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ミラージュの冒険日誌

2024-06-30 16:10:06.0 テーマ:その他

星空の守り人(13)【なりきり冒険日誌※ver6.5までのストーリー記述あり】


「ハハ……ハハハハ……!!」

 哄笑が、真っ白な視界に響く。我々にできるのは、爆発の余波に耐えながらそれを聞き続けることだけだった。
 光が消えていく。
 我々は恐怖した。そこに現れるであろう光景に。足場を失い、敗北を決定づけられた英雄たちの姿に。
 だが。

「……!?」

 稲光が走り、豪炎が空を焦がす。天にそびえるゲノスの巨体と、それに挑みかかる英雄たちの姿……

「無事なのか!?」

 黒煙が薄れていく。私は彼等の足元を見た。そこにはっきりと形を保つ光輪が、そしてその手前にそびえ立つ、巨大な光の壁があった。
 光の奔流が垂直に噴き上がり、壁を作る。それはまるで、天に向かって逆流する巨大な光の瀑布だ。
 滝のふもとには三つの小さな影。
 私は驚愕の息を漏らした。 「カンティス!」
「フェディーラ様! クリュトスさんも!」

 リルリラも声を上げる。審判の三天使! 彼らが咄嗟に防壁を張り、英雄達の足場を死守したのだ。
 ただの障壁ではない。命そのものを燃料としたかのような、膨大なエネルギーの壁がジア・ロックの飽和攻撃から光輪を守っていた。
 それは神々しく、力強く、そして儚い。

「健気な」

 念晶は嗤い、再び片手を上げた。どこからともなく、更なる爆弾岩が強襲する。
 またも爆光! 次々と襲い来る熱と衝撃が天使の防壁を脅かす。防壁の一部が崩れ始めた。
 カンティスは歯を食いしばり、息を荒げながらそれに耐えていた。

「怯むなよ」

 彼は同胞たちに……いや己自身に檄を飛ばした。

「我らは天使。星空の守り人なり」

 光の壁が輝きを増す。
 静かにそびえる光の柱は、闇夜にあってなお美しく、強く輝くいていた。気高き光の化身、天使の姿そのままに。
 ……私は彼らが何になりたかったのか、なんとなくわかったような気がした。  現実は非情だ。幾重にも立ちふさがる障害は、天使達に気高く崇高な存在であることを許さなかった。
 過ちを犯し、無力を晒し、誰かに頼り……翻弄され、蹂躙され、右往左往し続けた。
 神聖でも崇高でも超越的でもない。一個の無力な生命。それが天使達の現実だ。
 それでも、彼らはそこに立っていた。
 純白の護りは度重なる爆発に煽られ、汚れ傷つき、今にも破られそうだ。
 カンティスが、フェディーラが、クリュトスが、顔を歪めて歯を食いしばる。悲鳴にも似た破裂音が空に響いた。
 空を天使達が駆けあがっていく。彼らと共に英雄達の壁となる覚悟だろう。

「リラ」

 私は隣のエルフを見た。彼女は頷き、水晶に手をかざした。

「彼らを助けるぞ」

 他の冒険者たちも同じだった。輝く翼翅を闇夜に羽ばたかせ、冒険者達が天使の元へと舞い上がる。
 それは星の光に導かれる、夜光蝶の群れだった。
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