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神獣少女

リリ

[リリ]

キャラID
: CX350-618
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: バトルマスター
レベル
: 130

ライブカメラ画像

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リリの冒険日誌

2018-10-17 03:21:14.0 2019-03-27 02:47:47.0テーマ:その他

Redress the world 2話 旅立ちの日

「……ここはどこなんだろう」
 見知らぬ部屋で目覚めた私は、そんな言葉を口にする。  ベットから立ち上がると、1つの本棚を目にした。本が少し埃を被っている様子から、この家の持ち主はあまり読書をしないことがうかがえる。
 私はこの部屋がどこなのか、持ち主は誰なのかを知るためにも立ち上がり、辺りを調べ始める。
 私はまず本棚の隣にあった机を調べる。色々なものが乱雑に置かれているその机には、「結晶装備換金表」という題の表が書かれてある本が置かれてある。
 よく見てみると、その本の下に紙が置いてあり、その紙を引っ張り出してみると、どうやら私が昨日訪れていたドラクロン山地の地図であることがわかった。
「この家の持ち主ってもしかして……」
 私が2日以上寝込んでいなければ昨日のことだが、私はそこでベヒードスという魔物に襲われていたところを、ある少女に救われた。
 その少女こそがこの家の持ち主で、気絶してしまった私を家に連れて行ってくれたのではないかと考える。
 そこに突然、玄関を開ける音だろうか。ガチャ、という音が部屋に響く。
 さらに別の扉を開け放つ音が聞こえる。どうやらこちらへ向かっているようだ。
 そして、この部屋にある扉がそっと開けられる。その扉を開けた人物は、ドラクロン山地で出会った少女だった。
「あ、起きてた?」
「はい、数分前に。昨日はありがとうございました。それに、こんな気使いまで……」
「いいよいいよ。困っている人がいたら助けるのは当然でしょ?」
 困っている人を見たら助けるのは当然、か。昨日彼女から感じた波動といい、変身できたことといい、私が求めているのは彼女のような人なのかもしれない。
「あの、お名前は何と言うのですか?」
「カゲロウだよー。あなたは?」
「シラヌイって言います。カゲロウさん、昨日は私の命を救ってもらってありがとうございます」
「あ、そういえば貸してもらってたこの剣と盾、そのままだったね、ごめん。はい、どうぞ」
 そう言って彼女は、私が彼女に渡していた炎があしらわれた剣と盾を返してきた。
 あの武具はリドレスドライバーといって、様々な呪文の力を使えるそうだが、私の師匠がNPCには使えないと言っていた。その言葉の意味はよくわかっていないが、私が変身しようとして起動しなかったので私はNPCと呼ばれるものなのだろう。
「いえ、あなたがこれを持っていてください。どうせ私には使えないので」
「そうなの? それじゃあありがたく借りておこうかな。結構楽しかったし」
「リドレスドライバーはPLと呼ばれる人にしか使えないらしいです。師匠がそう言ってました」
「リドレスドライバー? PL? よくわからないや……」
「私も正直よくわかっていないので、気にしなくていいですよ。ところで、1つお願いがあるのですが、いいですか?」
「うん、いいよー。何かな?」
「そのドライバーを私の代わりに使ってほしいんです。私はこの世界を救いたいんです。だから、それを使って魔物を倒したかったんですが、どうやら私には無理らしいのであなたにお願いしたいんです」
 私が竜牙石を集めにドラクロン山地を訪れていたのも、「常闇の聖戦」と呼ばれるものに挑み、この世を滅ぼさんとする凶悪な魔物を封印するためだった。
 しかし、ドライバーが起動しないのではできそうにない。だから私は彼女に頼み込んでみる。
「この武具を使って? まぁ私はどうせずっと竜牙石金策してるだけだし、たまには他のこともやってみようかな。それで人のためになるなら私もうれしいしね」
「あ、ありがとうございます! 本当に助かります!」
「それで、具体的にはどうすればいいの?」
 ベヒードスでも結構強かったのだ。常闇の聖戦など、挑めるわけがない。
 リドレスドライバーがあって、彼女がいればなんとかなるのかもしれないが、ここはもう少し弱そうな魔物から退治しに行くべきだろう。
「国々を巡って情勢を調査しに行きたいと思います。まずはオーグリード大陸にあるランガーオ村ですかね。どうやらそこで何か起こっているそうです」
「ランガーオ村かぁ。わかった、それじゃあ旅の準備してくるね」
「では私も荷物を……って、ああっ。多分ドラクロン山地にありそうです……」
 ベヒードスが襲ってきたときに気絶したせいで荷物が置きざりになってしまった……。
 魔物などに盗られていなければいいのだが、大切な別種類のリドレスドライバーが入っているので、取りに行かなくてはいけない。
「あーっ……。荷物までは持ってきてないや……。ごめんっ! 準備終わったら一緒に取りに行くから!」
「いえ、そんなに心配しなくて大丈夫です。待ってますので、焦らず準備しておいてください。その後に取りに行きましょう」
 そうして私たちの、長い長い旅が始まったのだった。
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