いつもの日課迷宮をこなす「戦士がんだい」。
そんな彼の前には、今日も導かれし者たちが現れる。
「占い師ミネア」
思えば彼女と迷宮で出会うようになっていくばくかの時が過ぎた。
昔のような本当の運任せでしか出会う事ができなかった時と違い、いまはある程度は香水の力によって出会える確率が少しばかり増えた。
・・俺は彼女からタロットを引くように促される。
どうやら今日は「星の逆位置」のようだ。
更に「幻影の四諸侯カード」も手に入れた。
彼女に対する後ろ髪引かれる想いを胸に秘め、俺はその場を後にした。
そして次の迷宮、
・・また彼女に出会えた。
引いたカードはどちらも同じ・・
どうやら彼女に出会えた同じ日にまた彼女に遭遇すると、タロットの効果や貰えるカードは重複するようだ。
なんだか損したような気分だったが、彼女を見ていると、残念という考えもどこかに霧散してしまうような感覚だった。
・・ひょっとしたら俺は彼女に・・
胸に広がる、わずかなうずきを押さえ込み、俺はまた彼女と別れ、迷宮の奥へと進んでゆく。
だが、彼女に対する想い以上に、俺は心の中に渦巻く気持ちを抑える事ができなかった。
・・・・・・・俺は、マーニャの方が好きだ。