アストルティアのとある場所。
がんだい「アストルティアも暑くなってきたな・・」
ガイル「ホントだよなー」
がんだい「む?」
気がつくと、近くにコイツがいた。
コイツの名はガイル、とあるアメリカの変な髪型をした格闘家の名前を冠した俺の仲間モンスターだ。
ガイル「オイラも最近暑くてたまんないよ」
がんだい「んー?一応お前ってドラゴンだろ?熱とかには強そうなイメージだけど」
ガイル「オイオイ〜、いくらドラゴンだって暑いものは暑いんだぜ〜。ま、人間よりは幾分か熱には強く出来てるけどな」
そんな感じの事をあっけらかんと答えるコイツは、裏表がなくさっぱりとしたヤツで、俺もこういう所は気に入っている。
ガイル「それにオイラはドラゴンとは言えキッズだし、成竜に比べるとそんなに暑さにも寒さにも強くないのが玉にキッズだな〜アハハ〜」
・・・暑さがいくばくか和らぐような寒いダジャレだが、そう・・コイツの難点は、やたらとダジャレが好きな事だ。
ガイル「それに最近の竜は色々と違うんだぜ?人間のように武装する竜もいれば、変身したりするヤツもいるし。ま、竜だけに流行にはうるさいんだよな〜」
がんだい「・・・・」
コイツがいれば、猛暑でも涼しくしてくれるかもしれん。
ガイル「マスターはそういう流行りとかには興味ないのか?職業も相変わらず戦士以外はあまり触らないみたいだし。戦士だけに何もせんし・・とか言っちゃったりな」
がんだい「・・俺は単に不器用なだけだ」
ガイル「せっかくオイラ達を最近鍛えてるんだから、まもの使いとかの職業も本格的に鍛えたりしてもいいんじゃないか?」
がんだい「別に、戦士以外に興味はないから、お前らを鍛える都合上まもの使いやどうぐ使いになってるだけで、本気でやるつもりはないよ」
ガイル「さびしいねえ・・ま、オイラ達としちゃ、強くしてくれるならば特に不満はないけどな。文句はない・・転職できる職業にモンクはないってか〜ハハハ」
・・うん、やはり微妙にめんどくさい。
がんだい「ハァ・・お前のそのダジャレ好きも大概だな。別に自由だけど、たまにイラッとする時もある」
ガイル「何言ってんだよマスター、オイラ知ってるぞ〜」
がんだい「な、何をだよ」
ガイル「マスターだって意外とダジャレ好きだってこと」
がんだい「べ・・別にそんな事はないが・・」
ガイル「魔剣士が転職可能になったその日に「魔剣士には負けんし」なんて日誌を書いてたのも知ってるんだぜ」
ぐっ!・・後から改めて言われるとちょっと恥ずかしい。
ガイル「オイラとマスターは似た者同士ってヤツさ」
がんだい「・・Oh Noってヤツだな・・ハァ」
俺の使用武器がオノだけに。
ガイル「なんか今聞こえたけど」
がんだい「なんでもない」
とりあえず、コイツと俺は似てなんかいない。
・・俺の方がもっと面白いダジャレを言えるしな。
そんな、ちょっとだけ譲れない心情を胸にし、俺はこの場を後にした。