コンシェルジュ「エデルさん。ちょっと良いですか?」
エデル『はい、どうしました?』
「ファンレターが届いてます。」
『は?誰にですか?』
「貴方です?」
『え?まじで?』
「はい。お読みになりますか?」
『是非!嬉しいな~。』
「畏まりました。
【はじめまして。いつもエデルさんの事を応援しています。暗黒の魔人に毎日行ってるのにアクセサリーが一向に完成しない事やオーブの香水を使って強ボス討伐中にいつもう○こに行ってしまい、戻ってきたら香水が切れていて、香水を何個も無駄にしている事、フレンドさんの日誌に内容と関係ないコメントをして本人から怒られる事等、本当に憧れています。】」
『…。何でこいつそんな事まで知ってるの…?』
「さあ?取り敢えず続きを読みますね。
【貴方のめざましい活躍に、きっとお父様やお母様も草葉の陰からお喜びかと思います。】」
『勝手に殺すな!まだ生きてるわ!』
「いや…、私に怒られましても…」
『あ、ごめん!続きお願いします』
「はい。
【もし貴方に妹が居たとしたら、お兄様である貴方の活躍にきっとお喜びになっていると思います。ただ貴方がお兄様である事により、今後貴方に似たアイドルがデビューしても、身内に似ていて見慣れていると言う理由で、妹さんは世間一般の女性の様にそのアイドルに夢中になる事が出来ないと言うデメリットがあります。貴方はその事に対してどう責任を取るつもりなのですか?】」
『いや…妹とか居ないし!とゆーかお前誰だよ?』
「【ここまで読んでエデルさんはきっと、とゆーかお前誰だよ?とお考えになるかもしれません。今でこそ憧れの存在とそのファンと言う間柄になっていますが、かっては貴方と親しくさせて頂いていました。】」
『え?まじで誰?怖いんだけど!』
「【いや、全然怖くありませんよ。むしろこれを書いている私の方が何倍も怖いですよ?】」
『…何でこいつ俺のリアクションを先読み出来るんだよ!』
「【それは私が貴方の一番のファンだからです。目をつぶれば今でも鮮明に思い出します。貴方と徹夜で熱い議論をしていた日の事を。未だに答えが見つかっていないあのテーマ。
そう!お願いすれば下着を見せてくれる女性は痴女なのか?それとも優しい女性なのか?問題。】」
『そんな議論した事ねーわ!』
「【そうですか。貴方は忘れてしまったのですね…。それとも答えを見つける事から逃げてしまったのでしょうか?】」
『…あの、ちょっと良いですか?』
「はい、どうしました?」
『これ手紙なんですよね?』
「そうです。ファンレターです。」
『何かさっきからちょいちょい会話になっている気がするんですが…』
「すごい偶然ですよね。」
『もう読まなくていいです…。』
「いいんですか?」
『はい、何か気持ち悪いんで…』
「【体調が優れないのであれば、バファリンを飲まれては如何でしょうか?】」
『そう言う意味じゃねーわ!』