グレタは中、高と、ストリートで自分を鍛え上げてきた。
路上ライブをしながら、気に入らない人はどんどん敵に回していった…
時には路上ライブ同士の対決があったり、
抗議のかわりに会社の建物の前で抗議ソングを歌うこともあった。
路上ライブ同士の対決では、表向きは、客からのおひねりの数や拍手の数、手売りCDの売り上げ枚数で、勝敗を決することが多いのだが、
ある程度の実力がある者ならば、勝敗は何かの数で決まるようなものではなく、
常に現在進行形で当事者たちが直に勝敗を実感するのみである。
勝ち負けは、相手の歌を聴いた瞬間に決まる。
グレタの先行で始まり、相手が歌わずに降りた勝負が幾度あったことか…
でも、グレタはある日、自分には目標がないことに気がついた。
自分の歌には迷いがない。
歌いたいこともいっぱいある。
でも、どこに向かっているのか…?
誰のために、何のためにやっているのか…?
自分でも、てんでわからない…
そんなとき、 『ヴェリナードの歌天女』の異名を持つ伝説の歌手、パトリシア・パームが、
パトリシアの母校、ホグレーツ音楽院の講師に就任するという話を耳にする。
目標がない今、一から歌を勉強し直すのもいいかもね…
よーし、今日から目標を考えるのが目標だ!
次回予告!
ホグレーツ音楽院に行くことを決めたグレタ。
そんな折、路上ライブ対決ならぬ
『路上ライス対決』を持ちかけてくる挑戦者が現れた!
次回、シング・ライク・ファイティング!
『それってタダのフードファイトですから!』
をお楽しみに!
※と言いつつ次回はありませんw