『ハイドレの精神的支柱』、『和みのシーラ』などと称されたシーラの若き日のお話です…
ハイドレとデビュー年が近い歌手に、アーサラ・ロザリアという人います。
アーサラは『馬と鹿とハサミは使いよう。』というアルバムをリリースしていて、そのアルバムは結構売れました。
同時期、シーラは、ハイドレ結成の前年に、『馬と鹿とケムリは高いところに上る。』というアルバムを自主制作して販売していました。
実はこの2つのアルバム、
タイトルが似てるだけじゃなく、発売日が同じになっていました。
アーサラのCDを販売していたレコード会社の傘下の出版社は、写真週刊誌で、シーラがパクっているという内容の記事を掲載しましたが、
『馬ケム』の方が制作期間が長く、CD発売のかなり以前からライブで歌われていた曲が多かった為、
ファンがネット上で、BITCHレコーズやワイダン社に対して不買運動を呼びかけるような騒動を起こすようになったの。
でも、当のシーラはマネージャーなどもいない状態で無頓着にただ純粋に歌を歌っていただけだから、この騒動についても、まったく知らなかったらしい。
ある日、『チオンの野音』という音楽イベントで、2人は対面することになりました。
ちなみにチオンの野音のメインアクトはゴーダッタ・ケーシーという男性歌手でした。
そのイベントで、シーラファンとアーサラファンは一触即発状態になっていました。
シーラファンは『アーサラファンからの喧嘩いつでも買います!』という刺繍が入った特攻服を着ていたし、
アーサラファンは『SHEILA'S FOLLOWERS ARE MASSACRE!』(シーラファンは皆殺し!)という刺繍の入った半纏を着ていました。
中には、
『牛久大仏 FOREVER!』や、
『コーラを一気飲みして山手線の全駅名を言う上等!』という、
全然、場に関係のない刺繍の入った特攻服を着ている人もいましたが…
シーラが出番のとき、
MCで…
今日はわたしは自分の歌は歌いません!
アーサラと一緒に歌いたいと思います!
その発言に驚いたアーサラはステージに上がり、
じゃあ、わたしも今日は自分の歌は歌いません!
その日のバックバンドはセットリストにない曲ばかりを演奏することになった…
2人に影響を与えたパトリシア・パーム、ジャネットB、リズ・クラッシュなどの名曲のカヴァーばかりの演奏であったが、
元々カヴァーを歌うことの少ない2人には希少な価値がついたライブとなった。
このライブ以降、シーラとアーサラは親交を深め、ファン同士の溝も埋まり、
むしろ、傾向として、シーラかアーサラが好きな人は、どっちも聴いてる、という感じのとこができたかもしれない。
次回予告!
シーラファンとアーサラファンに異変が!
シーラファンの特攻服には、
『シーラファンとアーサラファンへの喧嘩、買わせていただきます!』という刺繍が、
アーサラファンの半纏には、
『アーサラファンとシーラファンを馬鹿にする奴、MASSACRE!』という刺繍が入るようになった。
ファンというものは、縄張りや序列には厳しい世界であった。
ファン歴1年目の新入りには厳しい指導が入る。
「オラっ、もっと腹から声を出せ!」
「あざーす、シーラちゃーん!」
「まだまだ!」
次回、和みのシーラ!
『バイクに乗らない暴走族⁉︎』
をお楽しみに!
※と言いつつ次回はありませんw