「夜の神殿に眠れ」の続編をマイタウン三軒を連ねてハウジングすることで表現しています。
その補完で始めたはずの創作ストーリー。寄り道が酷く、今回に至っては主人公すら出てこない…どこに向かっているんだ?w
更新は14回目です。
創作とは言え、ネタバレを含みます。ご注意下さい。
当ハウジングはプレイベで紹介させて頂いたのですが興味のある方はお声かけ下さい。
ご案内させていただきます!
ねぐらに戻ってから一週間が過ぎた。
その間ユシュカは自室に引きこもっていた。
とはいえ、食事は摂取していたし、そのうち自分から話すだろうとナジーンも様子を見ていた。
しかし、この一週間なんの変化もなく、変わる兆候すらなかった。
この日も食事を共にしていたがユシュカの表情は暗かった。
ナジーン「ユシュカ。鬱陶しいのでいい加減やめて
もらえませんか?」
ユシュカ「なっ!?鬱陶しい!?だと!!!
俺がどんな気持ちでいると思っ…」
ナジーン「えぇ。わかりませんよ。
話してくれなければ。」
ユシュカ「!」
ナジーン「何か辛いことがあったのは感じています。 ですが、その理由がわからなければ何も
できないじゃないですか。
わたしは貴方の部下ではないんですよ?
なんのために側に居ると思ってるんですか?」
ユシュカ「…」
ナジーン「はぁ。いいです。話したくなったら
話してください。」
ナジーンは深いため息をつくと部屋から出ていこうとした。その瞳には少し寂しさが宿っていた。
ユシュカ「待て。」
ナジーンの動きが止まる。そしてユシュカの方を振り返る。
ユシュカと目が合う。
ユシュカ「くっ…」
だがすぐにユシュカは目を逸らしてしまう。その瞳には迷いが見てとれた。
その様子にナジーンは少し思案していたがそのまま部屋から出て行ってしまう。
ユシュカ「あっ………クソっ!
俺は何をしているんだ!!!」
悲しみ。憤り。不審。無力感。様々な感情が自分の中にあり、自分でもどうしたらいいのかがわからない。
しばらくしてドアが開き、ナジーンが部屋に入って来た。その手にはティーセットがあり、部屋に華やかな香りが広がる。
ナジーンはそのまま窓際の席に腰掛け、本を読みだした。
ユシュカは声をかけようとするが言葉に詰まってしまい、そのままベッドに横になる。
どれくらいの時間が過ぎただろうか。二人は一言も話すことなく、陽の光だけが、時の流れを伝えていた。ナジーンは紅茶を入れ直しに部屋を出るがまた部屋に戻るとランプに灯りを点け、読書を再開した。
そして再び静かな時が流れる。
前回に続き、ナジーンの回です。
長くなったので、前後編に分けました。
後編すぐアップします。