オルカの冒険日誌

「夜の神殿に眠れ」の続編をマイタウン三軒を連ねてハウジングすることで表現しています。

その補完で始めたはずの創作ストーリー。寄り道が酷いです。ちょっと辞めたくなってきてますw

さて更新は16回目です。

創作とは言え、ネタバレを含みます。ご注意下さい。
当ハウジングはプレイベで紹介させて頂いたのですが興味のある方はお声かけ下さい。
ご案内させていただきます！ 一夜明け、ナジーンと懸案事項を処理していく。
仕事が片付くと夜の帳が下り出していた。

「ちょっと出てくる。」
ナジーンに一声かけるとユシュカはマリーンの泊まっているバザー近くの宿に向かって雑踏の中を歩き出した。

(師匠と別れてから一週間…流石にもう居ないだろうな。)



???
「なんだい？やっと顔出したのかい？」

雑踏ということもあったが考えごとをしながら歩いていたせいか、マリーンが前から近づいて来ていたことに気づかなかった。

ユシュカ
「師匠！」

マリーン
(…どうやら、憑きモノは落ちたようだね。)
マリーンはユシュカの表情が穏やかなことにひとまず安堵する。

ユシュカ
「まだいらしたんですね。良かった。もう居ないんじゃないかと思って…」

マリーン
「ちょうどこれからを発とうと思っていてね。」

ユシュカ
「これから！？」

マリーン
「そう…ん～ちょっと道の真ん中で話すのも邪魔になるね。移動しようか。」
そう言って二人は近くの路地に入っていく。

マリーン
「出発する前に会えてよかったよ。ちょっと気になっていたからねぇ。
でもその様子だと問題も解決したんだろ？」

その言葉に一瞬ユシュカの瞳に影が宿り、何かを我慢するように歯を食いしばり、そのまま俯いてしまう。
マリーン
「なんだい？解決したわけでもないのかい？」

ユシュカ
「…師匠。」
暫しの沈黙の後ユシュカは静かに話しだす。

マリーン
「ん？なんだい？」

ユシュカ
「師匠の旅について行ってもいいですか？」

マリーン
「…なんのためにだい？」

ユシュカ
「俺は俺の理想郷を築くために師匠と別れてから行動してきました。仲間や同志も増えてきてます。
でも、俺にはまだ何かが足りない気がするんです。」
マリーン
「何か？」

ユシュカ
「それが何なのかはわかりません。
でも、師匠ともう一度旅をすれば見つけられるんじゃないかと思って…」
再びユシュカは俯いてしまう。

マリーンは深いため息を吐くとユシュカの頭に手を置き、ぐしゃぐしゃと撫で回す。

「まーったく、まだまだガキだねぇ。」

ユシュカ
「ちょっ！やめてください！」

マリーン
「勝手におし。」

ユシュカ
「え！？ついて行ってもいいんですか！？」

マリーンは鼻で笑うと
「『断ったって勝手についてくるんだろ』？」

ユシュカ
「！？はい！」

その言葉にユシュカは笑顔になる。
マリーンもまた優しい笑みをユシュカに向けていた。


ユシュカ
「それじゃ、俺も準備してきます。」

マリーン
「40秒で支度しな！！！」

ユシュカ
「え！？！？無理です！」

マリーン
「ははは。冗談だよ。ちょっと言ってみたかっただけだよ。」

豪快に笑うマリーンとは裏腹にユシュカの頭の中には疑問符が溢れていた。
魔界編やっと終わりが見えてきた。

次のアプデまでにもう一話あげて、公式と関係ない世界にいかなくては…

次回、魔界編　最終回
「賢者マリーンの教え」