オルカの冒険日誌

夜の神殿に眠れをテーマにした6軒の家で織りなす
全6話の物語。
「二人が求めた世界」

語り部として、物語を語りながら案内するツアーを
個人、団体様向けに開催しています。


その語りのもとになっている物語。

この日誌は
・夜の神殿に眠れ
・メインストーリーver.5までの物語
上記二つのネタバレを含みます。
またそれをもとにした二次創作作品です。

注意してご覧ください。

ネタバレと二次創作ですよ？
本当に注意してくださいね？
第四話　「未来につながる道」⑧


望む未来

それは人それぞれじゃろう。

「望む」とは「希望」であり、「願い」

故にそのモノの『本質』が現れる。



しばらく進むと扉の前にローブを着た人物が立って…いや。浮いていた。

ラウル
「レティブラ…
　いや、貴方がアルビテル様なのですね。」

アルビテル
「如何ニモ。ヨク此処マデ辿リ着イタ。

此レヨリ　最後ノ審判ヲ　開始ス。

汝ニ問ウ。
何故　我ガ『力』ヲ　望ム。」

ラウル
「心の闇を払うために。」

アルビテル
「汝ガ超エシ『過去』『現在』ノ審判

其処ニ　示セシ　汝ガ覚悟

其レコソ　汝ガ求メシ　闇ヲ払ウ　光」

ラウル
「確かに…
この試練を乗り越えてきた今なら信じれる。
己が歩むべき道を。」


アルビテル
「汝ニ問ウ。
　汝ガ　歩ミシ道ノ　未来(さき)ニ　何ヲ望ム。」

ラウル
「彼女に…リィンに再会することだ。
そして、もし彼女が闇の中を彷徨っているのならば
彼女を救うことだ。」

アルビテル
「其ノ為ニ　己ガ人生ヲ　捨テル事ニ
　成ルトシテモカ？」

ラウル
「構わない。リィンが俺を救うことを選んだように、俺もまたリィンを追い求める路を選んだんだ。」

アルビテル
「他ガ為ニ　自ラノ人生ヲ　歩ム…カ。」
しばしの沈黙が流れる。

アルビテル
「最後ノ審判ヲ　降ス。
汝ハ　我ガ力「時読」ヲ　開示スルニ　値ス。」
その宣言の直後、
アルビテルの後ろに見えていた空間が歪みだし、星空を連想する空間が生まれる。

其処は幾億もの星が流れては消えていく。

ラウル
「これ…は？」

アルビテル
「此ノ星ノ　輝キコソ　人ノ生。
数多ノ　輝キガ　示スハ　可能性ノ数

汝ニ『啓示』ヲ　与エル


汝ガ　望ミシ　未来ハ
双方ノ　変ワラヌ想イガ　在ルナラバ
無数ニ　存在セシ　未来ノ中ニ　存在ス」

ラウル
「双方…そうか。やはり彼女は生きているんだな。
そう…か。よかった…本当によかった。」
僅かにラウルの瞳に涙が滲む。

ラウル
「なら…あとは信じて進むだけだ。」





それは数多ある未来の1つ

ラウルが、リィンが、
望み続けた先にのみ存在する世界


さぁ。奏でよう。
語られることなき二人のもう一つの物語を。

さぁ。見届けよう。
二人を愛する全ての者たちよ。


                             to be continued