オルカの冒険日誌

夜の神殿に眠れをテーマにした6軒の家で織りなす
全6話の物語。
「二人が求めた世界」

語り部として、物語を語りながら案内するツアーを
個人、団体様向けに開催しています。

その語りのもとになっている物語。

この日誌は
・夜の神殿に眠れ
・メインストーリーver.5までの物語
上記二つのネタバレを含みます。
またそれをもとにした二次創作作品です。

注意してご覧ください。

ネタバレと二次創作ですよ？
本当に注意してくださいね？
第六話「Day Break」#9



クーストースの棍棒がラウルに振り降ろされる。


ラウル
(くっ！ここまでなのか！？)

サファイアクラッシュのダメージにより身動きの取れないラウルにクーストースの棍棒が容赦なく叩きつけられようとしていた。







次の瞬間！






何かが煌めくと同時に甲高い金属音が鳴り響き、クーストースの棍棒が目の前で止まる。


正確には光輝く幾何学模様の壁によって攻撃が遮られたためだった。

その壁はクーストースとラウルを分断するように張られた。


ラウル
(こ、これ…は？)

突然の出来事に困惑するラウル。



しかし、すぐにその困惑がまた焦りに変わる。


クーストース
「小癪ナ真似ヲ！！！」

壁に攻撃を阻まれたクーストースが怒りに身を任せ、壁に棍棒を何度も何度も叩きつける。





そして…





パリーンという音と共に壁を構築していた宝石が砕け散る。

光輝く壁が僅かに薄くなる。



ラウル
(くっ！このままでは！！！
うっ！！！)

この場から移動するために、腕にチカラを入れ、上半身を起こそうとしたが全身に痛みが走り、再度倒れてしまう。



そして…再度鳴り響く、宝石が砕ける音。


ラウル
(このまま何も出来ずに終わってしまうのか！？)



マリィン
「宝石魔術・結界！」

ラウルが絶望しかけたその瞬間、

マリィンの声が響きわたると共にラウルを護っていた光輝く壁…結界が再構築された。


それも先程までよりも輝きが増しており、幾何学模様も更に複雑になっていた。



ラウル
「！？
この壁はリィ…」



マリィン
「宝石魔術・夜明け！」

リィンの声でこの術が発動したことに驚いていると
今度はラウルの足元に魔法陣が構築される。


宝石魔術・宝石の効果によりラウルに付いていた攻撃力防御力低下、行動間隔延長の効果が消える。


ラウル
「体が…」
それにより少しだけ体が軽くなる。




そして聞き覚えのある声が聞こえてくる。



マホッシー
「ミッドナイト　マホッシー　パワー！」


マホッシーがマリィンとラウルの周りを金色の光を振りまきながら飛び回る。

ラウルとマリィンのHPが全回復する。



ラウル
「マホッシー！？やはり生きていたのか！？

だが、これは？」

ラウルにとってマホッシーとは魔神ジャイラジャイラそのもの。


つまり敵だ。



それが自分を、マリィンを助けた。





状況はわからないがHPが回復したことで動けるようになったラウルはマリィンの方へ歩み寄る。



マリィン
「帽子さん！？」


ラウル
「まさかマホッシーに助けられるとはな…
　ん？……どうしたんだい？」

マリィンに近づくとマリィンはマホッシーを
抱きしめ、焦った声で呼びかけていた。




マリィン
「マホッシー？」



                              to be continued