セレドの家で創ったクリスマスハウジング。
そこに描いた物語は魔界の人物が織りなすドタバタ劇
この日誌はその物語を補完する物語。
この物語はver.5の登場人物やストーリーが少し絡んでいます。多少のネタバレも含みます。また個人の妄想劇です。そういうのが苦手な方は引き返してください。
それでは、最終話(前編) 開演です!
2023/12/24
触れると消えてしまう空より降り注ぐ氷。それが降り積もり描き出される銀世界。慣れない長旅の果てに
たどり着いた異世界の地。
サンダ
「ううぅ…寒い……寒すぎるでシュ…凍っちゃうでシュ…もう帰りたいでシュ………
でもでもこのまま帰ればあの御方に氷漬けにされてしまうでシュ。進んでも氷漬け。戻っても氷漬け…
なら、進むしか…」
ファラザードで荷物と手紙を預かった際に依頼主のことを聞かされたサンダ。この任務が命懸けであることを悟る。
「あっ…ここが情報にあった場所シュル?」
雪に短い足を囚われ、更には慣れない寒さに凍えながら進むと、煌めく光に彩られた様々なお店が立ち並ぶ場所にたどり着く。
コンシェルジュ
「ようこそ!
ヴァイオレット・クリスマス・マーケットへ!」
声に誘われるまま、お店が立ち並ぶ通りを進んでいくサンダ。
サンダ
「なんでシュか?この鼻腔をくすぐる甘クモある匂いと、見た目が可愛クモある物は!?」
コンシェルジュ
「コレはクリスマススイーツです♪
クリスマスにはシュトーレンお勧めですよ♪
今食べるならダンプフヌーデルもいいですよ。蒸しパンにバニラソースをかけてお好きなトッピングを♪」
サンダ
「スイーツ…コレがゼクレスにあると言われる高級お菓子…じゅるり。」
バルディスタにはお酒に合うようなものばかりで甘味はあまりない。
サンダ
「イケナイ!まだ任務の途中!」
甘い誘惑に頭髪を鷲掴みされたが頑張ってその場を離れる。
しばらく進むと今度は食欲を刺激するスパイシーな
香りが漂ってくる。
サンダ
「コレは?きゅるるるる」
その香りにお腹が反応する。
コンシェルジュ
「いらっしゃいませ!
当店自慢のブラートブルスト(焼きソーセージ)はいかがですか?ハーブの入った物やチーズの入った物など多種多様用意してますよ!コイツをパンに挟んで特製ソースかけたらもう口の中は幸せでいっぱいだよ!」
サンダ
「じゅるり。きゅるるるる。少しく…らいなら…イケナイ!私はデキル密偵!こんな誘惑に!!!」
コンシェルジュ
「お客さん冷えた体に暖かい食べ物…たまらないですよねぇ。」
サンダ
「お勧め一つください!!!」
陥落。
コンシェルジュ
「毎度!一緒に暖かい飲み物はどうですか?アルコールがイケるならホットワインやブラックエール。それ以外にもシナモンやジンジャーの入ったクリスマスティなんかもあるよ?」
サンダ
「クリスマスティでお願いしまシュ!」
完堕ち。
コンシェルジュ
「毎度!ソコ座って待っててよ。グリルの火で暖取れるからさ。」
しばらくして、目の前で焼かれていたソーセージを挟んだパンが出来上がる。
サンダ
「じゅるり。いただきまーす!
ん~~~!?!?!?
美味しいでシュ!!!」
一度誘惑に負けてしまうと歯止めがきかなくなり、先ほどのスイーツやクリスマス雑貨など見て周り、露天巡りを堪能したのだった。
しばらくして。
サンダ
「はっ!?私は!?
………すっかり楽しんでしまったでシュ…
クリスマスマーケット恐ろしい場所でシュ。」
我にかえったサンダはレディウルフが居ると噂の建物へと向かうのだった。