セレドの家で創ったクリスマスハウジング。
そこに描いた物語は魔界の人物が織りなすドタバタ劇
この日誌はその物語を補完する物語。
この物語はver.5の登場人物やストーリーが少し絡んでいます。多少のネタバレも含みます。また個人の妄想劇です。そういうのが苦手な方は引き返してください。
それでは、最終話(後編) 開演です!
我にかえったサンダはレディウルフが居ると噂の建物へと向かうのだった。
サンダ
「ココにレディウルフ様が…」
コンコンとドアノッカーを鳴らす。
しばらくしてコンシェルジュが出てくる。
コンシェルジュ
「はーい。どちら様ですか?」
(小さなお客様…ということはお手紙直接持ってきたのかな?)
ココは世界中の子供達からサンタへの手紙が届く場所。故にコンシェルジュは訪問の目的を察したのだった。「あ~どうぞ!お入りください♪」
理由を説明する前に屋内へ案内される。
サンダ
「レディウルフ様!この荷物と手紙を届けるようにと、
美しクモあり、恐ろしクモある御方より密命を受けたのでシュル。」
レディウルフ
「ヴァレリアから?なんだろね。わざわざこんなとこまで人寄越して…」
サンダ
「!?!?!?
なぜヴァレリア様だとバレたんでシュ!?」
レディウルフ
「あん?バレバレだろぉに。
いいから手紙寄越しな。」
呆れながらサンダから手紙を受け取り、手紙を読み始める。
ヴァレリア
「きっとこの手紙を受け取っている時点で貴様なら私の正体に気づいているだろう。それを前提に話す。
今、魔界は大魔障気からの復興が進んできてはいる。しかし、復興優先となってしまい、娯楽や嗜好といったものは二の次になっている。財源は限られるためそれはしょうがないことだとはわかってはいる。
だが、せっかく命の危機が減り、平和になったにも関わらず、幼き子達にそれを実感させてやれないとは…そんな折以前、大魔王選定の儀の際に、あの宝石商とゼクレスの小僧、大魔王殿と話したことを思い出してな。
最初はやつらの話を聞いていたが途中からアストルティアの話になってきたので興味が失せてな。適当に聴き流していて、うろ覚えなのだが
アストルティアには鮮血のローブをまとい、暗闇にまぎれ、子供達に贈り物をする変わった者がいるという話をな。そして、調べさせたところ、レディウルフよ。そなたが似たようなことをしていると。
魔界全土…というわけにはいかない故にトポル村に頼む。贈り物として、トポルのクラムパイを用意した。氷魔法で凍らせてはいるが早めに食せと伝えてくれ。
追伸
この手紙は可及的速やかに廃棄するのだ!燃やせ!必ずだ!その使者にも見せるな!この話が漏れた時はわかるな?貴様とて容赦はせぬぞ?」
レディウルフ
(はぁ。とんだツンデレお嬢サマだね。
にしても魔界ね…トポル村はいいとして………流石に魔界全土は今から準備してもプレゼントは間に合わないだろうしねぇ。
いや…要は楽しめればいいワケだから…
アストルティアの方は暇そうな叡智の冠共に任せようかね。あのおいぼれ共ならサンタの格好にはちょうどいいだろうしね。)
2023/12/25
ディーン ゴーン
空から聴き慣れない澄んだ鐘の音が響き渡る。人々は空を見上げる。
そして、舞い散る氷の結晶。『雪』
人々は見たこともない幻想的な光景に歓喜し、子ども達は雪を掴もうと手を伸ばして騒いでいる。
魔界には降らない『雪』
天高く飛ぶ使い魔達により、足場を確保したマリーンは宝石魔術で氷を生み出し、それを風魔術でバラバラに砕くことで氷の結晶を生み出していた。風魔術で砕く際の余波の風で足場についた鐘が鳴る。
賢者マリーン
「さて、この方法なら正体はバレないだろ?うまくやりなよ。」
この日、
ファラザード
バルディスタ
ゼクレスを含む魔界全土に雪が降りそそぎ、鐘の音が響き渡った。
「魔界に鳴り響く聖夜の鐘」 fin