『 ケェェェエ!!』
「こいつが秘宝の番人か!…クソっ攻撃が当たらない!!」
「お兄ちゃんそいつは攻撃の一瞬だけ実体化するわ!カウンターで仕留めるのよ」
「ぬっ!ここかっ!!」
ズバババ!
「やったね!それがお宝の…剣?」
「ドラクエじゃお馴染みのへんげのつえ、の力を持った斬ったものを思いのままの姿に変える へんげのけん…らしい」
「又はバルトアンデスの剣っていうらしいね!私達兄妹ならこんなの楽勝だね」
「そうだな、この剣があれば…」
「高く売れそうだよね!当分は美味しい物食べれる?」
「いや…コイツは今使う」
「え」
ズバッ!
「キャッ!?」 …ボフン
「…その姿なら俺の妹だとは思われまい」
「どうしてこんな事を」
「戦い続ける クーネ 一族の因果をお前まで背負う事はない」
「何を言って…」
「それに俺のせいで魔物に襲われるくらいなら…普通の女として幸せに暮らした方がいいさ」
「お兄ちゃん…こんなの納得できない」
「じゃあはっきり言ってやるが足手まといなんだよ。それに妹とはいえ俺の服まで真似るのは…ちょっとやりすぎだ」
「……」
「…俺のせいで誰かにいじめられる事もその姿ならもうねぇさ」
「だからって…」
「じゃ、元気でな…」
〜数年後〜
「兄さん…偶然ね」
「声は変わらないな…元気だったか?」
「えぇ、少し退屈なくらいよ」
「そうか、それならいい」
「何年も探したのよ」
「…」
「私はやっぱり、本当の私に戻りたい。兄さんの妹だった私に」
「せっかく俺の妹を辞めて普通の幸せを手に入れたってのにか」
「でも…」
「また自由が帰ってくるから」
「…利口なお前でも馬鹿なとこだけは俺にそっくりだな」
ズバッ…
「…っ!」…ボフン
「だがよ」
「本当は嬉しかったんだぜ?お前が元の姿に戻りたいなんてよ」
「おい」
「こんな俺にも家族がまだいるなんてな」
「そういうのいいからちょっとこっち来て座れ、頭ん中いつもこんな感じか?」
仲の良い兄妹という時点でファンタジー