「…あいつ試合前だってのに」
はぐっ…んぐっ…くちゃっ…
「さっきからずーっと飯食ってやがる…試合中に吐くぞありゃ」
「ふっ、わかってねえなおめえは」
「あぁ?」
「ありゃおにぎりつって携帯性に優れ、保存の劣化も少ねぇって代物だ」
「な事は知ってらあ!」
「おにぎりに含まれるエネルギーは、炭水化物、脂質、タンパク質に亜鉛、ビタミンB1、食物繊維…これに具を加える事でさらに任意に栄養を足せるわけだ」
「流石にそこまで考えた事ないけど、おにぎりって戦士に向いた食い物だとは思えないんだが…」
「何を言うか、筋肉や脳を動かすグリコーゲンを蓄える事ができる物が優れてないはずはない。アイツが食ってるのは鮭おにぎりか…これも脂質やタンパク質を加える事が出来ると言えよう」
「昔は俺はツナマヨが好きだったな、体調の悪いガキの頃食ってそれ以来食えなくなっちまったが…」
「さらにあの野郎…竹の皮で包んで殺菌効果と湿度の調整もしてやがる…まぎれもないプロだ」
「よく見たら卵焼きと漬物も添えて栄養バランスも良いな…」
「オマケに米が冷える事により体内に吸収されづらいレジスタントスターチなるものと変化し、腹持ちもいい」
「あの野郎そこまで考えて…」
ごっ…ごっ…ごっ…
「なっ…!?今度は炭酸ソーダだと?ここまで栄養が良かったのになんであんなもん」
「いや、あの流し込むような飲み方…おそらく炭酸抜きソーダだろう」
「えっ?そんなもんただの砂糖水じゃ…」
「エネルギー吸収効率が極めて良い…普通に暮らす分には糖尿病待ったなしだがな」
ざっ…ざっ…ざっ…
「エントラスの方に行ったぞ」
「奴がどんな試合をするか見せてもらうか」
「食って飲んで帰ったみたいよ」
「はっ?」
「えっ?」
おにぎりは鮭が1番好き