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釣りキング

アシェルス

[アシェルス]

キャラID
: FV948-639
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 僧侶
レベル
: 99

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アシェルスの冒険日誌

2014-12-23 23:02:59.0 2014-12-23 23:04:23.0テーマ:その他

(4/5) 界王神の憂鬱

※どうでもいいシリーズが続きます。ドラクエ日誌ではありません。
 どうしても見たいなら?第一話から見ればいいかも?




12月16日火曜日

結構な雨が降り注ぐ中、傘も差さずに気を落としている一人の界王神がいた。

彼には用事があり、自転車フルスピードで行くためにあえて傘は差さなかった。

時間はギリギリ。信号待ち数秒後、力一杯こぎ始めた瞬間に事件は起こった。

タイムリミットは18時55分。現在時間は18時47分ほどだった。

目的地までは信号待ちがなければ5,6分で行けなくもない。

徒歩だとここからでも15分はかかるだろう。



そんな場所で彼の自転車のチェーンが外れた。

「何でだよ・・・」

急いでた彼はがっくり肩を落とした。

「何でだ!、何で今外れるんだよ!」

どうせ外れるなら後で外れてくれ。彼はそう願った。

彼はまたがりつつ、キックボードみたいに足先で蹴って進むことにした。

「もうダメだ・・・おしまいだ・・・」

さすがの彼から漏れた諦める言葉。



ザーーーーー

彼に追い打ちをかけるように雨音が鳴り響く。

「♪雨は夜更け過ぎに~・・・♪」

(早いぞ・・・)

もう一人の自分からツッコミを受けた彼は思わず漏れた歌を飲み込んだ。

今思えばここで傘を差せばよかったのかもしれない。

しかし彼の頭にその考えは全く出てこず、ただひたすらずぶ濡れに進んだ。



時間内の到着を諦めた彼は、何とか受けさせてもらえないか頼むことにした。

電話する暇もないので、直接行くだけ行こうと彼は決めた。

しかしそれでも必死だ。諦めはしてもひたすら全力で進んだ。



彼の頭は上がらない。

「くそ・・・クソ・・・糞・・・」

結局信号にもつかまりその間すら傘を差すという考えは出なかった。

とにかく行く、それ以外考えられずひたすら濡れながら進んだ。



結果、彼は2分程遅れてしまった。締切は過ぎている。

それでも彼は受けさせてもらえないか頼もうと思った。

だが

『大丈夫ですか?、どうぞ・・・』

言いだす前に彼に渡されたのはタオル。

綺麗な女性スタッフに渡されて彼は髪や顔を拭く。

普段ならここで照れてるであろう彼だが、ここは真剣に頼み込むつもりだった。

しかし

『界王神さま、大丈夫ですので、どうぞ』

「え?、大丈夫なんですか?」

『はい、大丈夫です。どうぞ』

「あ、はい。ありがとうございます・・・」

何か拍子抜けしてしまった。

最悪土下座でもしようかと思ったのだが、案外融通がきくようだ。



後で知ったことだが、他の人にもある程度融通はきかせていた。

しかし、本来は時間までに~という説明をしていたので時間は時間だ。

こんなことがない限り遅れたりはしないだろうが、気をつけようと彼は思った。




ずぶ濡れになりながら中に入ると

『どうした!?』

という声が響く。

彼はさっき起こったことを話す。

「雨の中急いでたのにチェーンが外れて遅れちゃったんですよ(苦笑)」

『あははは(苦笑)』

用事が受けれるようになった彼は、先程の不幸をもう既に笑い話にしていた。



無事に用事が終わった彼に待ち受けるのは、チェーンの外れた自転車。

それを引きずって帰らなければならない。

始まる前にわかってはいたものの、受けてる時は当然忘れている。

終わってから彼はその自転車と向き合う。

まだ買い換えて1,2ヶ月程。

「何故こうなった・・・」



このとき既に雨はやんでいた。

それだけが不幸中の幸いなのかもしれない。

彼の家はここから徒歩だと1時間ぐらいかかる。

何とかここで直せないか彼は考える。

「チェーンが外れただけ。元に戻せばいいだけだ。」

実際彼は過去にチェーンが外れたぐらいは直したことはある。

「冷静に見たら直せる!、さっきは急いでて冷静じゃなかっただけだ!」

そう彼は考えた。

明日も家から駅まで、駅からの帰りに自転車は欠かせない。

既に時間は20時過ぎ。こんな時間にやってる自転車屋なんてあるだろうか?

そりゃどっかにはあるかもしれないが、近場の自転車屋なんて知らない。

何としても彼は直したかった。



チェーンを元に戻そうとする。

が、しかし戻せない。やり方を変えてみる、が戻せない。

外して戻すだけなのだが外せない。

どうやら引っかかってしまったようだ。

急いでた時にこげないか何回か回したことが原因だろう。

冷静さを欠いていた時にやってしまったもの。これでは戻せない。

バイキルトをかけても外せない。

「ダメか・・・これじゃ無理だ・・・」

現実は厳しかった。彼はとぼとぼ帰るしかないのだろうか?。





もうちょいとだけ続きます。
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